カツカレー
ボリューミーなカツとマイルドなカレーの絶妙なマッチ
カレーハウス向山
静岡県賀茂郡東伊豆町稲取
伊豆東海岸を走る国道135号線。伊東方面から稲取を過ぎてすぐ、高台の緩いカーブの途中に突如現れるカレーハウス。通るたびにすごく気になってはいたものの、何だか妙に怪しいのと、タイミングが合わずに、いつも躊躇っていた。ずっと潰れないでいるところを見ると、それなりに収益があるんだよな。ということはやっぱり美味しいのかも。ということで、意を決して入ってみることにした。見通しのそんなによくない場所にあるので、駐車場への出入りは注意しないといけないようだ。平屋建ての小さなお店は、すごく素朴な雰囲気で、中に入ると豪快にチャイムがなる。目の前にはいくつかのテーブル、そしてメニューがあるけど、誰もいない。すると下の階からおばさんが上がってきて、「下へどうぞ」と案内された。年季のちょっと入った鉄筋の狭い階段を降りると、その先に座敷の部屋があった。この実に質素で不安を掻き立てるようなアプローチだけど、座敷の席はそれなりに広く、そして窓があって明るい感じだ。どうやらこの建物は斜面に建っているので、地下のようだけど地上だった。ちょうど駐車場の真下あたりがこの座敷なのかな。窓からは稲取の海岸がよく見える。うん、悪くない雰囲気だ。メニューをみると、あるのはもちろんカレーライス。チキンカレーやカツカレー、アジフライカレーなんていうのもあった。どれにしようかすごく悩んだ挙句、カツカレーをチョイスした。しばらくして運ばれてくると、大きな平皿のご飯に分厚く大きなカツがドンと乗っかり、カレーが全体に掛けられている。カレーの量ではなくカツのボリュームに圧倒される。さっそく食べてみると、カレーは少しピリリと辛口なのに非常にマイルド。家庭の味って感じの素朴さが素直に嬉しい。カツは本当に分厚くて、でも柔らかな肉。こりゃ、すごいお得だ。「空腹だぁ」って感じでもなかったので、かなりボリューミー。野菜カレーとかにすれば良かったかとも思ったが、このカツは是非食べておきたい。もう、無口になるほど夢中で食べちゃうようなカレーライスだった。さらにランチのサービスとしてみかんの生ジュースもいただいたが、これがまた甘くてすっきりとして最高。思わず感動するレベル。ちなみにこの店の本業は民宿らしい。宿泊での料理はカレーってことはないみたいだけど、このカレーライスは是非食べておきたい。リピート間違いなしのカレーハウスでした。
2020..05