道後天丼
ぷりぷりサクサクの天ぷらが甘辛くて最高
魚武
愛媛県松山市道後湯之町
愛媛県の道後温泉にやってきた。ここは日本三古湯のひとつということで、古くから賑わう温泉地のひとつ。今でも賑やかな繁華街が広がる大観光地。そんなところで食事をしたいなぁと思っても、どうせ観光地価格でお高いんでしょ?と思っていると、なかなかいい店を見つけた。それが道後温泉本館のすぐ目の前にある「魚武」という店。郷土料理を謳う観光地にありがちな店なんだけど、わりと良心的な値段でいいものが食べられるらしい。そんなわけでランチに立ち寄ってみた。入口は狭いというか小さな店舗なのかなと思っていたのだけど、中に入ると縦に細長くそれなりに客席はあるみたい。開店直後だったので空いていたけど、昼時だったので後からけっこう客が来ていて繁盛しているみたいだった。平日ということもあって、平日限定のランチメニューなど、けっこうリーズナブルに食べられる定食もあって、意外と好印象。さて、気になったのはここの名物と書かれていた「道後天丼」という代物。メニューには研究に研究を重ねたと書かれているので、すごく気になる。ということでこの道後天丼なるものを注文。しばらくすると運ばれてきたのはけっこうインパクト強めの派手な天丼。何が派手かというと、ニョキニョキと触手を伸ばすように突き出た天ぷら。これは何かというと、海老天とちくわ天。なかなか豪快ですなぁ。ではさっそくいただきます。まずは海老天から。サクサクっとすごく軽やかな触感かと思いきや、ぷりぷりっとしっかりとした歯応え。揚げたてということもあり、すごく熱くて猫舌泣かせではあるものの、その先の顛末を覚悟したくなるほどいい歯応え。海老天って見栄えがいい分だけ、実際は細身の海老だったりするけど、しっかりと身も詰まった海老天でこりゃ満足。しかも海老天は二本もある。どんどん食べ進むと、芋やシシトウ、茄子などもあり、けっこうバラエティ。一番ニョキッと突き出ているのは何かと思いきや、ちくわ天でした。でも、これがまた旨いちくわで、ちくわ好きにとってはたまらないもの。とにかくサクサクと揚がっていて、甘めのタレがなんともマッチ。なるほど、研究に研究を重ねているというのは、嘘ではないのだと確信した。だって、ご飯との相性もいいし、その量のバランスもいいし、何も考えずにこの分量にはならないでしょう。食べ盛りの人には足りないかも知れないけど、普通に美味しくいただく分には、これはまさに適量と言えると思う。それぐらいちょうどいい分量で、しっかりと美味しくいただけた。夜になるとメニューは変わるのかもしれないけど、ランチならめちゃくちゃコスパは良いと思う。久々に天丼で満足のいく内容だった。伊予の郷土料理を謳っているので、他のメニューも期待しちゃう、そんなお店でした。
2022.05