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スタミナ海鮮丼(ごはん大盛り)

素材の旨味を引き出す元気みなぎる海鮮丼

おーばんまい食堂

沖縄県宮古島市伊良部

宮古島から海の上を走り抜ける長〜い伊良部大橋を渡ると隣にある大きな伊良部島に辿り着ける。海の上を真っ直ぐに伸びる道路は、とても見晴らしもよく、まさに空を飛んでいるかのごとく、優雅なドライブを演出してくれている。さらに隣接する下地島には空港もあるので、活気のある島だけど、平地にはサトウキビ畑が広がりのんびりとした南国の島らしい景色が続いていて、春なのに真夏のような強い日差しが常夏の島を意識させる。島の特産品はやはりサトウキビだろうが、島ということは港に水揚げされる魚介類も豊富なはず。どうやらカツオが有名らしいし、また旬でもあるようだ。佐良浜漁港に向かうと、おーばんまい食堂という、漁港施設の中にある小さく素朴な食堂を見つけた。規模は小さいが観光客も気軽に利用できそうな雰囲気。さっそく店内に入ると目の前に写真付きのメニューパネルが立っている。やはりここは刺身定食かな?写真を見るとどうやら刺身はカツオばかりで彩りが寂しい。ならば海鮮丼かな?するとその隣にスタミナ海鮮丼という聞き慣れないものを発見。見た目は海鮮丼だが、何か特別なタレのようなものがかけられているようだ。なんだか得体のしれないものだが、興味本位で注文してみることにした。しばらくして出来上がったものは、普通の海鮮丼とまったく同じだけど、薄い黄土色をしたタレが容器に添えられていた。味見をしてみると、マヨネーズベースかな?それにすりおろしたニンニク。その奥にしっかりとした旨味がある。味噌のようなしっかりとしたダシだな。わりとサラッとしていて、ドレッシングのような印象。とりあえず豪快にドバドバと海鮮丼全体にかけてみる。食べてみると、意外としつこくなくあっさり。それでいて臭みもなく違和感なく食べられる。ニンニクがけっこう入っているはずなのに、ガツンとは来ない。想定外にマイルドなのにしっかりと深い味わいを感じる。カツオもマグロもイカも、海ぶどうさえも、このタレとの相性は抜群のようで、素材の風味を邪魔することなく、旨味を上乗せしてくる感じ。鼻に抜けるようなニンニクの香りも心地いいようなマイルド感。あまりの旨さに、上品さを忘れて駆け込んでしまいたくなるほど。予想していないワイルドさに、大満足のスタミナ海鮮丼であった。
2023.04