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日替わり定食

小鉢がいっぱい、目にも鮮やかお腹いっぱいの日替わり定食

坂元食堂

鹿児島県薩摩川内市樋脇町塔之原

鹿児島を旅していて薩摩川内市を訪れた。温泉めぐりを堪能したところで、この辺りでランチにしたい。定食類のある食堂のような場所を探すと、見つけたのが樋脇にある「坂元食堂」という小さな食事処。さっそく行ってみると、ホントに小さな食堂だった。近くに市役所の支所があるので、街中と言えば街中だけど、かなりの田舎町。そこにある食堂なので、どんなものか気になるので入ってみた。すると昼前なのに既にけっこう客がいる。空いている席があったので座ったが、店員が出てこない。厨房の中を覗くと数名の従業員がいて、忙しく動いている。向う側はこちらの存在に気づいているようだけど、出てこない。メニューも見当たらないし、とりあえず忙しそうだから座って待っていることにした。すると、やっとお茶を持って店員がやってきたけど、そのまま忙しそうに厨房に戻っていってしまった。注文したいけど、メニューが無いのでどうしたものか。すると、突然、目の前にお膳が運ばれてきた。しかも、小鉢がズラッと並んでめちゃくちゃ豪華な食事。しかもご飯も大盛りだ。まだ何も注文していないのに、いきなり運ばれてきたのでびっくり。どうやらここでは座ると自動的に料理が運ばれるシステムらしい。よくよく見ると壁には「日替わり定食」の文字。他のメニューの表示は見つけられなかったので、これ一択なのだろう。それにしても小鉢がいっぱいで、本当に豪華。他の客もみんな同じものを食べている。やはりこれしか無いみたい。それにしても注文もしないのに出てくるなんて、凄いな。それにやたら小鉢が多くてボリューミー。ほうれん草の煮物に、豆の煮物、ゴーヤの和え物、カボチャ、ソーメン、なます、揚げ餃子、コロッケ、チキンカツ、スパサラダ、そして味噌汁とご飯。もう、目が丸くなるとはこのことか。さっそく食べ始めるとこれがどれも美味い。どれも家庭的なんだけど、普通に美味しいぞ。どんどん食べ進めていくと、お腹がいっぱいなのに食べたくなる。しかも、最後にコーヒーもセルフサービスとのこと。これで600円だったのでさらに驚いた。めちゃくちゃ忙しそうだったけど、そりゃ忙しいよな。店内が狭いので客はそんなに入れないけど、テイクアウトもあるみたいで、常に忙しない感じだった。最後に「美味しかった」とお礼を述べて、会計を済ませた。いやぁ、こんな食堂もあるんだなぁと、つくづく楽しくて美味しくてお腹いっぱいの食堂だった。
2023.05