反射炉の大砲うどん
器から飛び出る大砲が面白い


ひよしや
静岡県伊豆の国市四日町
伊豆の国市にある世界遺産に登録されている「韮山反射炉」は、幕末に活躍し、今なお現存している国内唯一の反射炉とのこと。その反射炉の玄関口、伊豆箱根鉄道駿豆線「韮山駅」のすぐ目の前にある「ひよしや」という小さな食事処にやってきた。昼前の少し早い時間で、食事ができるところを近辺で探していたところヒットしたのだった。店はけっこう小ぢんまりとした素朴な感じ。反射炉で作られた大砲をイメージしたものか、「大砲うどん」というのが気になったので注文してみた。そして出てきたのは、器から飛び出る大きな大砲が乗っかった、インパクトのあるうどん。大砲は大きな竹輪で、海苔が巻いてある。うどんには煮たプチトマトやシメジ、かまぼこ、ワカメが乗っている。プチトマトがうどんにあるのも不思議だが、大砲の砲丸をイメージしているのかな? さっそく食べてみて驚いたのが、汁が黒い。醤油ベースのうどんなのだが、関東風というのか、真っ黒な汁が印象的。そして味も濃い。しょっぱいくらいの味付けが、また素朴なうどんって感じで懐かしい。食べてみると、まとまりの無さそうな見た目をしていながら、それぞれの具材は喧嘩せずにわりと全体的に落ち着いていた。見た目どおりのしょっぱさながらも、ついつい汁まで飲み干してしまうほど、食べやすかった。自分でも「あら、いけちゃった」とびっくりするぐらい。まぁ、味はとにかくオーソドックスというか、そのまんまの大味だが、田舎らしい素朴な感じが好印象。デザートとしてジャムの乗ったヨーグルトが付いてきたのが、面白い取り合わせだなぁと思った。この店には「反射炉焼き」という人形焼きみたいのがあって人気があるらしいけど、午後からの販売ということで今回は断念。今度はそれを食べに来てもいいかなと思った。
2024.11