長野県
しらほねおんせん・こなしのゆささや
白骨温泉・小梨の湯笹屋
乳白色の湯が自慢の風情ある温泉旅館
北アルプス、乗鞍岳の東側山腹にある白骨温泉は、三峡の秘湯として古くから親しまれる人気の温泉地です。開湯起源は明らかではないそうですが、鎌倉時代にはすでに人々に利用されていたというから、600年以上の歴史がある温泉なのだそうです。「3日入れば、3年風邪をひかない」と言われるほど、薬効高い湯として、湯治客も多い静養向けの温泉地です。小梨の湯笹屋は入浴しながら自然美を味わえる風呂自慢の宿として人気の高い旅館です。宿泊だけでなく日帰りでの入浴もできるということで立ち寄りで利用してきました。宿は温泉街の奥の方にあり、大きな切妻型の屋根に屋号(湯号)が書かれて、なかなか風情のある建物です。ここには男女別の内湯と混浴の露天風呂があるそうです。日帰りでもその両方が利用できるそうで、まずは内湯から利用してみました。とても綺麗な館内で廊下もゆったりとしています。内湯風呂は長い廊下の突き当たりにありました。とてもゆったりとした広い湯舟があり、その先にはあるはずの壁がありません。なんと壁は開閉式になっていて、夏は開放して半露天風呂状態になるのだそうです。白樺林が目の前に広がり、森林浴のように清々しい風が浴室を吹き抜けていきます。湯舟の湯は青白く白濁していて、透明度もかなり低いです。湯舟の縁は温泉の成分でコーティングされているほどでした。また、湯加減もちょうどいい感じで、優雅にのんびりと浸かることができました。それと、湯が出てくるところに柄杓があるので、飲泉をしてみましたが、新鮮な湯だからこそできることですね。露天風呂は内風呂とは離れたところにあり、一度玄関を出てから露天風呂専用の下駄を履いて向かいます。玄関前のちょっと高台になったところにあり、入り口は隠れ家のようないい雰囲気を醸し出していました。ここは混浴の露天風呂なのですが、貸し切りにして利用することができるので安心して入れます。また、こういう考慮がうれしいですね。湯舟はコンクリートで固めた岩風呂で、けっこう小さなものです。まるで金魚の池のような雰囲気がありました。貸切とはいえ、入れるのは大人2人ぐらいでしょうか。カップルで入るにはちょうどいい按配ですかね。ただ、欲を言うと、まわりの雰囲気はいいのですが、コンクリートで固めただけの地面がちょっと味気なくて池のように見えてしまいます。どうせなら小石をタイルのように敷き詰めれば、ぐんと風流になると思いました。それにしてもこの自然を独占するような雰囲気は格別です。夏場だけでなく、冬の雪見風呂も風情があっていいかもしれません。夜はまた夜でムードがいいそうなので、やはり宿泊してのんびりと過ごすのがいいかもしれません。
掲載: 2000/01/01
Data
- 所在地:長野県南安曇郡安曇村白骨
- 入浴 :1999年7月
- 泉質 :単純硫化水素泉
- 泉温 :源泉34度
- 形態 :温泉旅館 男女別 混浴(貸切)
- 効能 :リウマチ・運動障害・疲労回復・神経麻痺など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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