1. トップページ
  2. 温泉天國のススメ
  3. 東鷲宮温泉・百観音温泉

埼玉県

ひがしわしのみやおんせん・ひゃくかんのんおんせん

東鷲宮温泉・百観音温泉

駅前に湧き出した仮設の日帰り温泉施設
百観音温泉は平成10年(1998)に埼玉県のJR宇都宮線東鷲宮駅のすぐ近くに湧き出た新興温泉です。今まで埼玉県というと温泉らしい温泉とはなかなか縁のないところというイメージがけっこうあったのですが、突如として全国の有名な温泉にもひけをとらない良質の天然温泉が住宅地に湧き出したということで、地元では随分と評判になっていました。東鷲宮というとベッドタウンとして新興住宅地にもなっているようなところで、山もなければ海もない、温泉とはかけ離れたイメージのところです。そんな街中、しかも駅のすぐ近くから毎分4800リットル、温度57.3度のショッパイ温泉が湧き出したというのですから気になってしょうがないものです。さらに天然ガスによる自噴温泉なんていうものですから、どんな温泉なのかますます気になるところです。自宅から近いということもあって、早く温泉施設ができないかなぁと待ち焦がれていたところ平成11年(1999)7月に仮設ではあるものの露天風呂として百観音温泉がオープンしました。そんなわけでさっそくその温泉を味わいに向かいました。場所は本当に駅のすぐそばなのですぐに分かります。温泉と書かれた大きなタンクがあり、その目の前に仮設の温泉小屋があるのですが、この仮設の木造建物がとっても渋いです。垢抜けないというか、いかにも仮設って感じの野暮なスタイルがとてもいい雰囲気を醸し出していました。手書きでかかれた効能やらアピール文もなかなかいい味をだしています。さっそく中に入ると男女に分かれて脱衣所と露天風呂があり、露天風呂を取り巻くように脱衣所と木製のロッカーが並んでいました。仮設とはいえ露天風呂はけっこう広く数十人は入れる豪快なものです。脱衣後はまず小さな内湯で体を洗ってからでないと入ってはいけないと注意書きがありました。内湯で体をあらって露天風呂へ出ると石で区切られた幾つかの露天風呂があります。お湯自体に特に変な臭いはないようですが、薄くグリーンがかったお湯でけっこう熱めの温度です。味は案の定、かなりショッパイです。ナトリウム塩化物強塩温泉ということですが、ようは太古の海水が起源になっているとのことです。15万年もの間、地中奥深くで暖められた化石海水が温泉となって湧き出しているのだとか。海水ということだけあって浴感は海そのものって感じです。多少べたべたする感じがしますが、体の芯からとても温まるので、ポカポカととても気持ちがいいです。神経痛、筋肉痛からやけど、水虫まで様々な温泉適応症があるそうです。その泉質の評判に加え、この妙に気取らない垢抜けない雰囲気も味があるということで、土日など休日はもとより平日でさえも開店前から並ぶ人がいるほどの人気の温泉となっていました。今は仮設ということで今後の発展がちょっと気になりますが、今の雰囲気を保ちつつ値段もあまり上げないで素晴らしい温泉に発展して欲しいものです。
掲載: 2000/06/26
Data
  1. 所在地:埼玉県北葛飾郡鷲宮町西大輪
  2. 入浴 :2000年4月
  3. 泉質 :ナトリウム−塩化物強塩温泉(高張性・弱アルカリ性・高温泉)
  4. 泉温 :源泉57.3度
  5. 湧出量:毎分4800リットル(掘削・自噴)
  6. PH :7.55
  7. 形態 :公衆浴場 男女別
  8. 効能 :神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺など
  9. 露天風呂:あり
  10. 開放度:☆☆☆
  11. 清潔度:☆☆
  12. 気軽度:☆☆☆
  13. 異色度:☆☆☆☆
  14. 人気度:☆☆☆☆
  15. 景色 :☆☆
  16. 総合評価:☆☆☆