鹿児島県
にがつでんおんせん・とのさまゆ
二月田温泉・殿様湯
かつては本当にお殿様が入浴していた歴史的価値のある共同湯
殿様湯なんていうたいそうな名前につられてやって来ました。殿様といっても志村けんではありません、島津家のお殿様です。島津斉興公が建てた温泉行館ということで、二月田温泉殿様湯は由緒正しい温泉なんです。明治になって民間に払い下げられて今では公衆浴場として地元住民に親しまれている地域密着型の温泉になりました。まずは浴舎の向かいで料金を払います。シャンプーやカミソリなども売っています。そして入口に「殿様湯」と書かれた大きな石がある浴舎は、男女別の出入口になってます。中に入ると、脱衣所は棚とカゴ、そして長イスがありますが、とってもシンプル。浴室に入ると真ん中にど〜んと4,5人程度入れる湯舟があります。湯舟はあがり湯をかねた感じの湯の注ぎ口があり、49.7度とけっこう熱めの湯が掛け流されていました。湯は無色透明でほんのりと塩味がきいているような感じで、湯舟はほんの少し白く濁っている感じがしました。(ただ単によごれかな?) 湯舟への注ぎ口のところにはまさに○に十字の島津家の家紋があったりもして、ついついなんだか殿様にでもなったようなつもりで大きな気分で入ってしまう。でも湯は熱くすぐにのぼせてしまいそうになるので、入ったり出たりを繰り返して楽しみました。浴室内には10cm×10cm×20cm程の角材があったのですが、何なのでしょうか? あるあじさんはそれを枕にして床で寝ていました。枕にしてはなんか小さい気もするし、だいたいそんなにスペースがあるわけでもないので、何か他の用途があるんでしょう。浴舎の裏側には指宿市の文化財になっている殿様湯跡があり、浴室からも見えます。とってもかっこいい造りの湯舟なのに現在ではコケだらけで湯は入ってないみたい。なんだかもったいないです。
掲載: 2001/02/25
Data
- 所在地:鹿児島県指宿市西方
- 入浴 :2000年10月
- 泉質 :塩化物泉(低張性、中性、高温泉)
- 泉温 :源泉52.0度
- PH :6.6
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :慢性消化器病、胃腸病、貧血症など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 下町度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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