宮崎県

きのしまおんせん

紀乃島温泉

まさに鉄味の炭酸ソーダ。濃厚で強烈な温泉施設
平成10年の春にオープンした比較的新しい温泉施設。えびの高原から小林市に向かう途中で温泉の看板が目に入り、気になって行ってみると、入り口のところに飲泉がありました。ちょっと飲んでみてびっくり、鉄の苦味が炭酸のシュワシュワと口の中で広がります。さっそく浴場の方も立ち寄ってみることにしました。入り口から左奥へ進み、のれんをくぐったところの券売機で入浴券を購入します。浴室はそのまま奥に進んで行ったところです。施設自体がまだとても新しい感じで脱衣所も何もかも清潔できれいです。浴室に入ると天井が高いのでものすごく広く感じました。湯舟は大きな2つの内湯と露天風呂がひとつ、そしてサウナと水風呂もありました。まず見た目で驚いたのは、浴槽のヘリと床です。そう年月も経ってなく新しいのに、赤茶けた堆積物が鍾乳洞のようにこびりついています。この先、10年もすればますます面白いことになっているでしょう。湯は茶緑系の薄い色に濁った湯が湯舟に入っていて加熱も循環もしていない源泉が2つの湯舟の間からもったいないくらい大量に掛け流されていました。ボコッボコッと力強く音をたてながら出てくる湯は透明で鉄っぽい臭いがし、わりと高温です。柄杓が置いてあるので飲んでみるとやはり建物の入り口にある湯と一緒の鉄味ホットサイダーでした。こんなに大量のしかも熱いサイダーの湯が掛け流しされているのがもったいないというか、快感というか、頭に来るぐらい豪快です。あふれ出る新鮮な湯を桶に汲んで手を突っ込むと、たちまち気泡がまとわりついてきます。面白くなってというか、感動して何度も繰り返し楽しんでしまいました。この温泉にはそれだけ沢山の炭酸が含まれているということでしょう。廃湯として捨てられる分がもったいないです。それならいっその事、砂糖を加えてビンに詰めてテツヤサイダーとかいって武田鉄也をCMに起用して商品化したら面白いだろうなぁとくだらない事を考えていたらついつい長湯になってしまいました。露天風呂は赤茶色に変色した岩に囲まれた岩風呂で、打たせ湯もありました。杉の木立に囲まれてとても優雅な気分になれますが、屋根が大きいのがちょっと残念。とにもかくにも、なんとも羨ましい贅沢な湯でした。
掲載: 2001/06/06
Data
  1. 所在地:宮崎県小林市大字細野
  2. 入浴 :2000年10月
  3. 泉質 :炭酸水素塩泉
  4. 形態 :温泉宿泊施設 男女別
  5. 効能 :(浴用)神経痛・筋肉痛・関節痛など
    (飲用)慢性消化器病、糖尿病、痛風など
  6. 露天風呂:あり
  7. 開放度:☆☆☆
  8. 清潔度:☆☆☆☆☆
  9. 気軽度:☆☆☆☆
  10. 総合評価:☆☆☆