大分県
ほうせんじおんせん・きょうどうろてんぶろ
宝泉寺温泉・共同露天風呂
シンプルながらも大らかに時を過ごせる混浴露天風呂
宝泉寺の温泉街を流れる町田川にかかる小さな橋を渡ると、すばらしい露天風呂の共同浴場があります。これが「宝泉寺温泉 共同露天風呂」です。橋といってもとても小さいもので、素朴だけれども木造で風情のある橋です。橋のたもとには「日本一の石櫃」と書かれた立て札と宝泉寺温泉の由来が書かれた立て札がありました。由来書きによると空也上人が殺生の戒めを説いて立てた杖の根元から湧き出したという、千年以上も古くから伝わる歴史があるそうです。橋の対岸は木造の壁になっていて、橋を渡って中に入ると外見から見て想像していたよりも広くてさっぱりした感じがします。湯舟はひとつしかないので混浴になります。外側から見える木造の壁は脱衣小屋になっていて、手前側は男子脱衣場、奥側は女子脱衣場となっていました。脱衣場は木の棚があるだけのシンプルなものだけど、しっかりと手入れされていて管理の行き届いているのが窺い知ることができます。渡ってきた橋に近い側の柱には料金箱が設置され、利用料金の案内板があるだけで、常駐する管理者はいないようです。柱には時計が掛かっているし、素朴ながらもセンスのよい造りにはなっているし、かなり綺麗に保たれていることから、けっこう清掃維持費もかかるのではないでしょうか。利用する際には自主的に、かつ感謝しながら入湯料を払いましょう。湯舟は岩で囲ってコンクリートで固めた岩風呂で、湯舟の端には大きな石の櫃とやぐらがたっていました。やぐらの中には薬師如来が奉ってありました。櫃には脇から延びた竹筒から熱めの湯が注がれていて、あふれた湯が湯舟へと流れ込んでいます。この石櫃でも入浴できるようですが、かなり熱い湯なので断念しました。湯の注ぎ口はもうひとつ、長い竹筒で湯舟の反対側の奥へ注がれていました。無色透明、無味無臭の湯はかなり熱いけど同時に水も注がれているため、湯舟の温度は適温に保たれているようです。しかし場所により温度差があるので、熱くなったらぬるい方へ移動し、温まりたかったら湯の注ぎ口に近い方へと移動しながら入浴すると、長湯をたのしむことができます。
掲載: 2001/10/17
Data
- 所在地:大分県玖珠郡九重町
- 入浴 :2000年10月
- 泉質 :単純温泉
- 形態 :共同浴場 混浴
- 露天風呂:あり
- 脱衣所:あり(男女別)
- 開放度:☆☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 野趣度:☆☆
- 素朴度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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