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大分県

かわぞこおんせん・けいせんそう

川底温泉・蛍川荘

豪快に溢れ出す自然湧出のクリアな温泉
学問の神様として有名な菅原道真公ゆかりの地といわれる川底温泉。延喜元年(西暦901年)に菅原道真公が大宰府に左遷されたとき、刺客を逃れて白雲山浄明寺に身を隠した際に発見したのが「川底温泉」のはじまりと云われる歴史的にもかなり古い温泉です。昭和50年に三笠宮殿下が宿泊したという蛍川荘は昔ながらの石畳の自然湧出温泉が自慢の宿です。細くて狭い脱衣所に入ると棚とカゴ、コインロッカーが並び、そしてさりげなくビールの自動販売機がありました。たしかに風呂あがりのいっぱいってのはおいしいからねぇ。もしかして風呂に入りながら飲むために置いてあるのかな? 脱衣所の背面のガラス戸を開けると広い浴室が広がっています。浴室は石畳で四角い湯舟が3つ並んでいて、それぞれ10名程は入れそうな湯舟です。ほんとに透明度の高い、透き通るような湯なので、湯舟の底に敷き詰められた大小の石がはっきりと見えます。湯は一番奥の浴槽から手前の一段低くなった浴槽へと順に流れているようで、一番奥が熱く、手前にいくにつれてだんだんと温くなっているようでした。もともとの湯が熱いので、一番下の湯舟の方がいくら温いといっても十分に熱い気がします。一番上流側には、幾筋かの打たせ湯もあります。そこには5センチほどの浅さの湯舟(?)があるので、座ったり腰に当てたりすることができます。湯舟の湯はあれだけ熱いのに打たせ湯の湯はわりとぬるい感じがしました。湯舟は入ると石がゴロゴロとしていて、その不安定さがいい感じに足の裏へ刺激を送ります。座っても尻のゴツゴツした感じが落ち着きませんが、それもまた趣きがあって面白いものです。たまにわりと大きな石もあるので、それに腰をおろすと安定していいかもしれません。それぞれの湯舟の前には効能が書かれた木の札がかかっています。一番上はうちみ、ねんざ、婦人病。真ん中がリウマチ、神経痛。下が切り傷、美白作用。それぞれ温度が変わることによって効果が違ってくるという考えのようです。毎分180リットル湧出するということで、もったいないくらい湯が溢れ流れていました。透明度も高く、無味無臭の湯だけれど、かなりサラサラとした感じの湯です。それでも堆積した温泉の成分のせいでしょうか、ところどころ床がぬるっとすべるところがあるので、注意が必要です。
掲載: 2001/10/22
Data
  1. 所在地:大分県玖珠郡九重町菅原
  2. 入浴 :2000年10月
  3. 泉質 :単純温泉(暖和性低張高温泉)
  4. 泉温 :源泉86度
  5. 湧出量:毎分180リットル
  6. PH :7.03
  7. 形態 :温泉旅館 混浴
  8. 効能 :慢性筋肉リウマチ・疲労回復・美白作用など
  9. 露天風呂:あり
  10. 脱衣所:あり
  11. 開放度:☆☆☆☆
  12. 清潔度:☆☆☆
  13. 鄙び度:☆☆
  14. 素朴度:☆☆☆☆
  15. 異色度:☆☆☆☆☆
  16. 総合評価:☆☆☆☆