大分県
なべやまのゆ
鍋山の湯
ゴツゴツした岩に灰色のドロドロ湯
九州の温泉天国といったら何と言っても別府一帯でしょう。別府八湯と言われ別府、浜脇、観海寺、堀田、鉄輪、明礬、柴石、亀川と、効能、特色ともに様々な温泉が楽しめる、まさに温泉天国なのです。日本一の温泉湧出量であるがゆえ、当然のことながら日本の一大観光名所になっています。ところがこの別府には別府三秘湯と呼ばれる、知る人ぞ知る隠れた素晴らしい温泉があるのです。その中のひとつが野湯の鍋山の湯です。別府市街から山側へ向かって暫く進みます。舗装の道は途中まででそこから暫くダートが続きます。わりと足場が悪いので普通車ではきついですが、いけないこともない・・・・かな。ずいぶんと進んだところで少し開けたスペースに出ます。クルマが入れるのはそこまででここからは徒歩です。これもまた楽な道ではありませんでした。道というよりは沢です。足場はかなり悪いので歩きやすい靴でないとつらいです。10分くらい進むと硫黄の臭いが充満してきて視界が開けてきます。そこからはもう目と鼻の先なのですが、はじめはどの方向に向かっていいのかがわからなくなります。(迷ったうちの一人です・・・)湯舟はゴツゴツとした岩に囲まれてありました。とても大きな岩の下にあるので目印になると思います。すぐ近くには「注意書」と書かれた立て札があり、ガスにより危険なので呼吸器系が弱い方は近づくなと書かれていました。当然のことながら脱衣所のようなものは何もありません。完全な野湯とはいえ、愛好家によって整備されたのでしょうか、石とコンクリートで固められた湯舟が上下に並んで2個ありました。熱湯に近い湯が注がれているのでしょう、沢の水も同時に注がれているのですが、かなり熱いです。灰色のドロドロに濁った湯は酸度も強いのでしょう、熱いのとは別に肌がピリピリとしびれる感覚がありました。ちょいと舐めてみると苦味もありますが、やはりすっぱいです。そうそう長湯はできませんが、熱さも慣れてくると気持ちいいものです。ここはまた別府湾を望む絶好のビューポイントにもなっています。帰るころにはすっかり夕暮れになっていたのですが、半分夜景になりかけた別府湾がものすごく綺麗でした。つくづく気に入った感動の野天風呂でした。
掲載: 2002/02/01
Data
- 所在地:大分県別府市
- 入浴 :2000年11月
- 形態 :野湯 混浴
- 脱衣所:なし
- 開放度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆
- 穴場度:☆☆
- 野趣度:☆☆☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆☆
- 疲労度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
温泉レポートを検索