大分県
べっぷおんせん・たけがわらおんせん
別府温泉・竹瓦温泉
別府名物、絶大な人気を誇る風情ある共同湯
古くから西日本の温泉番付でトップを走ってきている別府温泉。現在でも文句ナシに人気のある大温泉街です。数ある別府温泉の中でも観光客はもとより地元の方にも絶大の人気を誇るのが公衆浴場の竹瓦温泉です。その理由はなんといってもその堂々たる風格の容姿でしょう。明治からはじまり、昭和13年に改築されたこの建物は大きな木造の宮造りです。噂を聞きつけてやってきたのですが、初めて見たときには、予想よりはるかに大きくてびっくりしました。正面入口なんかお寺のようにも見えますが、全体的には老舗の高級旅館といった感じです。前を歩いていたカップルは「知ってる?ここ公衆浴場なんだぜ」「うそーっ、旅館じゃないの?」ってベタに驚いていました。そんなんだったら料金も高級なのかなと思いきや、これがまた信じられないほど安い。激安。いや爆安です。受付で料金をはらって中に入りますが、ロビーがまたすごい。まさにタイムスリップしたかのようなレトロ感が溢れています。浴室は普通の浴場と砂湯があります。砂湯とは砂の上に横になって砂かけさんに埋めてもらう砂風呂です。指宿の海岸のが有名ですが、ここはその室内版です。こちらは別途料金がかかります。さて先ほど普通の浴場と書いた方ですが、ぜんぜん普通ではありません。いや、むしろかなり普通です。(どっちや!!)ようするに素朴感があるのだけれども、何か異質なものを感じます。室内はまず脱衣所がありますが、こちらは木製の脱衣棚がずらっと並んでいます。棚には扉がついているものと、ついていないものがありました。浴槽はその脱衣場から1メートルちょっとぐらい低くなっていて、階段で降ります。脱衣場には欄干があるだけなので、何か妙な雰囲気です。そんなには広くないのですが、天井が高いせいか広く感じます。湯舟は細長い半円でうぐいす色に微濁した湯が溢れているのがまた感動です。流れ出た湯のせいで、床はかなり赤茶色に変色していて、それらしく年季が感じられました。ところがマメな手入れがされているのでしょう、汚らしさなどはまったくなく、壁は白く清潔感があります。浴室内には高い天井までまっすぐのびた丸太の柱がたち、壁の上部には大きな木枠の窓があり、どことなくお寺のような雰囲気が感じられました。まさに後世に残していきたい温泉だと、つくづく感じるのでした。
掲載: 2002/02/13
Data
- 所在地:大分県別府市元町
- 入浴 :2000年11月
- 泉質 :ナトリウム・マグネシウム−炭酸水素塩・塩化物泉
- 泉温 :源泉57.9度
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺など
- 露天風呂:なし
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 下町度:☆☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆☆
- レトロ度:☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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