島根県
かきのきおんせん・かきのきむらろうじんふくしせんたー「はとのゆそう」
柿木温泉・柿木村老人福祉センター「はとの湯荘」
オレンジ色の湯の華が舞う炭酸泉
柿木温泉は古くから薬効で知られて湯治客で賑わう名湯だそうで、昭和53年に福祉施設として老人福祉センターが設けられました。地元住民の老人福祉センターということですが、一般の方も利用できます。見かけはやはり派手なイメージは無いものの入口の大きな「はとの湯荘」の看板は青地に太い赤字で書かれていて、変わった配色なので目立ちます。受付で料金を払い中に進んでいくと、奥の方に浴室がありました。脱衣所で服を脱いで浴室はどこかな?と探すと、脱衣所からまたさらに奥の浴室へ進む廊下があります。浴室には大小の岩を配置した大きな湯舟と、四角い小さな泡風呂がありました。泡風呂の湯は無色透明の湯が入っていましたが、岩風呂の方はみごとなほどの赤茶色の湯が入っています。窓はガラス張りの大きなもので、室内は明るく、また外の景色もよく見えます。絶景ってほどのことではないけれど、のどかな風景が楽しめます。湯舟の奥では湯が岩を伝って注がれています。触ってみるとかなりぬるいというか冷たいぐらいの温度です。源泉は29.1度で27度で使用しているとのことでした。しかし湯舟は加熱されたものが入っているので安心です。ほんの少し熱いかなという程度でした。注がれている湯ははっきりと炭酸水素臭がします。すくってみるとほんのりとオレンジ色の湯で気泡が手につきます。飲んでみるとしょっぱいようなすっぱいような鉄分の味がしました。けっこう濃いのでしょうか注ぎ込んでいる岩の周りは赤茶色の堆積物で模様ができているほどです。また、湯舟の湯面には垢のようなものがいっぱい浮いていて膜のようになっていました。すくってみるとオレンジ色の粉っぽい湯の華です。そういえば脱衣所に湯舟に浮いているのは温泉の成分ですと書いてありましたっけ。確かに言われなければ垢のようにも見え、不衛生のように感じるでしょう。なかなか他では味わえない名湯だと感じました。
掲載: 2002/03/01
Data
- 所在地:島根県鹿足郡柿木村柿木
- 入浴 :2000年11月
- 泉質 :塩化物炭酸水素塩泉(低張性中性低温泉)
- 泉温 :源泉29.1度 使用位置27.0度
- 形態 :福祉施設 男女別
- 効能 :神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩など
- 露天風呂:なし
- 素朴度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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