島根県
ゆざこおんせん・ゆざこおんせんりょかん
湯迫温泉・湯迫温泉旅館
塩分を含む温泉で体を芯から温まる
仁摩町の琴ヶ浜海岸は2キロも続く砂浜で夏は海水浴客で賑わいますが、何と言っても歩くと「キュッキュッ」っと鳴る「鳴き砂」で有名なところです。砂が洗われて綺麗でないと鳴かないのだそうで、いかに綺麗な海かということが証明されているようなものですね。でも、本当に砂が鳴いたりするものなのか、昔々の伝説で今ではもう鳴いたりしないのではないかと、ちょっと疑いをもって今回初めて訪れました。するとなんと本当にキュッキュッと歩くたびに砂から音がするのです。鳴き砂は現代も健在で、思わず楽しくなってしまいます。そんなこんなで童心に返って砂遊びをした後は、温泉に入ってゆっくりとしたいものです。そんな贅沢を叶えさせてくれるのが、湯迫温泉旅館です。仁摩の奥座敷と言われる湯迫温泉で、もちろん宿泊施設ですが、嬉しいことに立ち寄り入浴も受け付けてくれています。一軒宿ということだけあって、とても静かな佇まいですが、旅館の前の駐車場には犬がずらりと並んでお客さまを出迎えていました。あまり犬が並んでいるとちょっと怖い気もしますが、とてもかわいいワンちゃんたちだったので、癒される感じです。湯迫温泉は明治5年(1872)の浜田地震で湧き出たと言われているそうですが、この湯迫温泉旅館は昭和50年(1975)創業の純和風割烹温泉旅館として親しまれているのだそうです。旅館の建物はそんなに古さは感じられず、とても綺麗な印象です。さっそく入浴の受付をして浴室に向かいます。浴室も綺麗で広くて明るい雰囲気がありました。ここでまず気づいたのが、湯舟の形です。長方形の湯舟はいたって珍しくありませんが、ここのはやけに細長いのです。横に入れば7〜8名くらいは入れるでしょうか。なんだか押し寿司の容器のような印象を受けました。湯は奥の壁側の湯口から注がれていますが、浴槽からは溢れていないので循環のようです。色はかすかに黄色いような気もしますが、ほとんど無色透明です。湯の注ぎ口の石は茶色く変色しています。循環のようですし、飲用はできないと書いてあるので、口をすすぐ程度に湯を確かめてみました。臭いもほとんど感じませんでしたが、味はほんの少ししょっぱいようです。脇には水風呂がありますが、陶磁器の獅子から源泉らしき冷たい水が注がれていました。全体的にシンプルな温泉ですが、とても清潔感溢れる感じで満足できました。
掲載: 2002/03/12
Data
- 所在地:島根県邇摩郡仁摩町天河内町
- 入浴 :2000年11月
- 泉質 :ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩泉(低張性弱アルカリ性低温泉)
- 泉温 :源泉28.5度
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺など
- 露天風呂:なし
- 清潔度:☆☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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