三重県
なべたがわおんせん・てんねんおんせんなべたがわ
鍋田川温泉・天然温泉なべた川
野菜直売所のようなローカルな温泉施設
鍋田川温泉は木曽川の河口付近、愛知県と三重県の県境近くにある田園地帯の中にある温泉施設です。この一帯は水害に悩まされながらも生活の場として川とともに暮らしてきた歴史があるそうで、そんな田園地帯の一角に昔から湯治場として親しまれてきたのがこの鍋田川温泉です。現在では立派な近代的な建物になっていて、湯治場だった当時の面影はないようですが、どことなくローカルなムードが漂う不思議な雰囲気がありました。国道1号線尾張大橋から300メートルほど南側へ向かったところにあり、地図上ではすぐに見つかったのですが、実際に訪れてみると少しわかり難いところにありました。堤防脇のボウリング場が目印で、そのすぐ裏側にあります。建物のすぐ脇には温泉の櫓のような看板もあるので、そこまで来ればすぐにわかります。入り口を入ると何故か野菜やら果物、キノコなどの食材が豊富に売られています。ここだけ見ると、何だか野菜の直売所のような雰囲気です。履物を下駄箱に入れ自動券売機で入湯券を購入し、その野菜直売所のような怪しさが漂う受付に渡して中に入ります。するとすぐにテーブルやイスが並んだ休憩スペース兼食堂となっていて、その奥に浴室への入り口がありました。ローカルな雰囲気なので小ぢんまりとした印象を受けましたが、わりと広い脱衣所でコインロッカーが沢山並んでいました。浴室は大きなガラス越しに見えます。浴室もそれなりに広く、入り口近くに水風呂とサウナ、その奥に熱い湯舟、さらに奥にはぬる目の湯舟、そして打たせ湯があります。内湯だけでなく外には小さいながらも岩風呂の露天風呂もありました。なかなかバラエティに富んでいて、ゆったりとした印象を受けます。湯は透明度の高い黄色です。さらさらとしていてほんの少し独特な温泉臭のようなものを感じました。湯をちょっと舐めてみると少々渋味が感じられました。この温泉の成分のせいでしょうか、湯舟のタイルがけっこうツルツルするというかヌルヌルするところがところどころありました。滑りやすいので足元には注意しましょう。新しくもないけど古くもない、近代的な感じもするけど、ローカルムード満点。もう少し年季が入ってくると、より深い味わいが出てきそうな、不思議な温泉施設でした。
掲載: 2002/06/14
Data
- 所在地:三重県桑名郡木曽岬町新加路戸
- 入浴 :2000年11月
- 泉質 :食塩泉
- 泉温 :源泉47.7度
- 湧出量:毎分210リットル
- PH :7.8
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :リウマチ性疾患、神経痛、運動器障害、更年期障害など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆
- 景色 :☆
- 総合評価:☆☆☆
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