茨城県
いそはらおんせん・としまやつきはまのゆ
磯原温泉・としまや月浜の湯
野口雨情ゆかりの人気温泉宿
福島県との県境近く北茨城市の磯原温泉は昭和6年に湧き出し、この地出身の詩人である野口雨情が「磯原小唄」で紹介して一躍有名になった温泉です。「としまや月浜の湯」は雨情ゆかりの宿として知られる名旅館で純和風の品格ある宿です。国道6号線沿いに面していて大きく立派な建物なのでとても目立ち道に迷う心配もありません。館内はこれまた落ち着いた雰囲気があり、野口雨情の詩などが廊下に飾られたりしていました。浴室は最上階の5階にある展望のよいところです。浴室は男女それぞれに「浜見の湯」という内湯と「月見の湯」という露天風呂がありますが、どちらも小ぢんまりとしていながらもこぎれいで雰囲気のいいものになっていました。内湯は窓が大きく採光豊かな明るい雰囲気があり、目の前には太平洋と砂浜、天妃山と眺めもなかなかいいものです。湯舟は赤茶色の御影石の浴槽で、無色透明の湯がありました。湯舟の底はヒノキのすのこのようなものがあり、見た目も入浴感も悪くありません。室内が石タイルなのに木の香りのようなものがするのはこの為でしょうかね。脱衣所のところには「温泉成分のため、滑りやすいので注意」とありましたが、そのまんまずばりツルツルヌルヌルの肌触りが気持ちいい湯です。硫黄泉ということですが、あまり臭いは感じませんでしたが体質的に硫黄には敏感なので浴後に硫黄独特の感触がありました。湯口にはほんの少し湯ノ花のような付着物がありました。露天風呂は内湯の半分ほどの大きさしかないものですが、海風が心地よいのとやはり開放感があるというのは大きなプラス要素です。5階から見下ろす天妃山もなかなかいいものです。露天は外気で冷えやすいので内湯よりも若干温度を上げているようでした。またヌルヌル度や臭いもこちらの方が微妙に強く感じたのは温度が高いせいでしょうか?磯原温泉そのものは比較的ちいさなところなので温泉街的な要素はありませんが、その分のんびりゆっくりと自然を楽しむことができます。またこの宿は近くの漁港から仕入れるという地魚の新鮮な料理が自慢ということで夜も朝も豪華な料理が楽しめます。なお人気のある旅館なので平日でも空きがないことがあるようなので要注意です。
掲載: 2002/06/19
Data
- 所在地:茨城県北茨城市磯原町磯原
- 入浴 :2002年6月
- 泉質 :含硫黄−ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩泉(硫化水素型)
(低張性−アルカリ性−冷鉱泉) - 泉温 :源泉17度
- 湧出量:毎分1.0リットル
- PH :8.7
- 蒸発残留物:0.943g/kg
- 形態 :和風温泉旅館 男女別
- 効能 :高血圧症、動脈硬化症、慢性皮膚病、慢性婦人病など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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