宮城県
あらゆじごく
荒湯地獄
火山ガスに注意!超ワイルドな野湯
宮城県の北部、鳴子町にはものすごいワイルドな野湯があります。みどり豊かな林道をクルマで走っていると突然真っ白なハゲ山が現れます。ここが荒湯地獄です。それまでの景色と対称的に違うので異次元の国にでも来てしまったかのような世界が広がっています。もともと何かの採掘場だったのでしょうか?それとも施設のようなものでもあったのでしょうか?地獄の前には広いスペースがあります。そのスペースにクルマを停めていざ出陣。地獄の入口には有毒ガスに注意の看板があります。ガスは本当に危ないので少しでも危ないと思ったら引き返しましょう。この日は幸い問題ないようでした。さて地獄につきものなのは温泉です。あちらこちらから湯けむりが上がっています。しかしここには湯舟のようなものはなく殺伐とした荒々しい景色が広がっているだけです。しかしあちらこちらの噴煙があがっているところから流れ出る小川があります。その流れる湯の沢に沿ってくだっていくと5分くらい歩いたところで真水の沢とぶつかります。この交差する寸前のあたりの地点が絶好の手掘り露天風呂ポイントです。見渡せばあちらこちらに先人たちの築いた湯舟らしきものが点在してます。先ほどまで熱湯だった沢もここに来る間に適温となっていました。先人たちが忘れたのか用意しておいたのかスコップが置いてあったので埋まった土砂を取り除いてさっそく入浴です。ほんの少し掘ればいい具合で、浅めにして体を寝かせながらゆっくりと浸かると何とも優雅な気分にさせられます。体が火照ってきたら水の沢で冷やします。それを何度か繰り返すと気分もリフレッシュしてきます。掘ったばかりは砂が舞い上がっていて濁っていますがしばらくすると湯は無色透明になります。酸度がかなり強いのでしょうか、浸かっていると傷口や皮膚の弱い部分がピリピリとしみてきます。湯を舐めてみるとピリリッとするすっぱさと苦味がありました。湯上り後、上流に仕掛けておいた生卵は見事にゆで卵に変身しており、おいしく食べさせていただきました。
掲載: 2002/07/19
Data
- 所在地:宮城県玉造郡鳴子町
- 入浴 :2001年8月
- 形態 :野湯 混浴
- 露天風呂:あり
- 脱衣所:なし
- 開放度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆
- 穴場度:☆☆☆
- 野趣度:☆☆☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆☆☆
- 疲労度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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