秋田県
となみこうせん
戸波鉱泉
りんご畑のその奥に佇む、癒しの一軒宿
秋田県の東南部、横手盆地の隅にある増田町はりんご畑が広がるのどかなところです。戸波の集落から少し離れたりんご畑の中を貫く細い道を進んでいくと突然ポツンと出現する一軒宿が戸波鉱泉です。周りはりんご園、しかも農作業をしている人の真横をかすめて細い畑の中の道を走っていくので、所々にある看板がなければ引き返してしまいそうな不思議なところです。それだけにホント静かなのんびりとした旅館です。この鉱泉は大正3年の強首地震の後に湧き出したという天からの恵み的存在になっています。温泉効果が高いということで昔は湯治客が多く自炊棟もあったそうですが、今では旅館になっています。脱衣所や浴室はとても質素でシンプルで、あまり広くありません。浴室はタイル張りになっていて、入った途端に硫黄の香りが迎えてくれます。4人も入ればいっぱいになってしまう湯舟は、10センチぐらいしかない浅いところ(踊場?)が設けられていました。半身浴で腰掛けるにはちょいと浅すぎる感じのものなのですが、どういう意味なんでしょう? 源泉は13.5度と冷たいですが沸かしているので湯舟はけっこう熱いようでした。湧出量は少ないそうですが加水することなくそのまま利用しているそうです。湯舟はうすい緑色っぽく濁った湯になっていて、湯の華がいっぱい漂っていました。洗い場は2つほどあり湯と水のカランがありますが両方とも硫黄の香りがぷんぷんするスペシャルカランです。湯の方は湯の華まじりで水の方が香りが強かったです。水素イオン濃度が9.0という強アルカリ性の湯で、体を洗っているとこれでもかというぐらいにヌルヌル、ツルツルします。神経痛やリューマチに効くということで湯治をする老人の方でけっこう賑わっていました。
掲載: 2002/12/10
Data
- 所在地:秋田県平鹿郡増田町戸波
- 源泉名:戸波鉱泉
- 入浴 :2001年8月
- 泉質 :単純泉
- 泉温 :源泉13.5度
- PH :9.0
- 形態 :鉱泉旅館 男女別
- 効能 :慢性リュウマチ、骨及び関節等の運動機能障害など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 鄙び度:☆☆
- 秘湯度:☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆
- 総合評価:☆☆☆
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