石川県
ゆがわおんせん・りゅうおうかく
湯川温泉・龍王閣
長閑な風景にさりげなく佇む隠れた名湯
能登半島の東側、七尾湾の南に突き出た崎山半島の中央部にある温泉が湯川温泉です。この辺も七尾市に入りますが、中心地とは離れているため素朴な風景が広がっています。これといって目玉になる観光地があるわけでもない分、のんびりとした山里といった雰囲気がありました。湯川温泉には歓楽街的なものが一切なく、温泉旅館の龍王閣がポツンとありました。下の駐車場にクルマを停めて坂を登っていくと「湯川温泉接骨院」というのが併設された建物があり、玄関らしき中に入ると鍾乳石の置かれた水槽がありました。玄関の壁には温泉分析表や湯川温泉を紹介した新聞などの切り抜きがありました。浴室は建物の奧にあります。脱衣所に入ると壁に大きな水槽があり鍾乳石が飾られています。どうやらここの主人の趣味のようですね。脱衣所、浴室ともにとても素朴で昔ながらの温泉宿という雰囲気がありました。浴室もとても小ぢんまりしたところで湯舟は3人も入ればいっぱいになる小さめのものがあります。湯は少し白く濁っていて、入ってみるとぬるくもなく熱くもなく適温です。湯舟の奧のライオン頭の形の湯口からトロトロと湯が注がれていて、体を静めるとザザザーッと湯舟から豪快に湯がこぼれおちていきます。無加熱、無加水ということで掛け流しの源泉を贅沢に味わうことができるのです。湯舟には沢山の浮遊物が漂っているので、どれだけ温泉が濃いのかがわかります。温泉の臭いでしょうか、機械油のような臭いも感じられました。ちょうどこのときあった切り傷がシミるのでお湯を少し舐めてみるとかなり塩辛い&苦いんです。その強烈な味とは裏腹に柔らかい感触の湯です。脱衣所に張り紙もありましたが、ラドンも含んでいるとのことで湯の質としては特色も豊かなのでなかなか上等クラスなんではないでしょうか。湯から上がってしばらくすると、肌がしっとりとした感じになっているのに気づきます。隠れた名湯を見つけた気分になりとても気に入りました。
掲載: 2003/01/30
Data
- 所在地:石川県七尾市湯川町
- 源泉名:湯川温泉(2号源泉)
- 入浴 :2002年5月
- 泉質 :ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(中性高張性高温泉)
- 泉温 :源泉51.3度
- 湧出量:毎分71.2リットル
- PH :6.9
- 蒸発残留物:20.60g/kg
- ラドン含有量:0.34M・E/kg
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :(浴用)神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺など
(飲用)慢性消化器病、慢性便秘 - 露天風呂:なし
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 鄙び度:☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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