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長野県

くるまおんせん・かざふきそう

来馬温泉・風吹荘

サイダーのような名湯ながらも静かな穴場の宿
姫川沿いにある静かな温泉宿が来馬温泉の風吹荘です。国道から近いけれども姫川に大きな橋が架かって新しい道になったので旧道に向かって行かなくてはならず、少々わかりづらいところにあるのでけっこう穴場的存在になったかもしれません。風吹荘はやや狭い坂道を登ったところにある一軒宿です。すぐ近くには国道沿いに道の駅がありますが、そこの混雑とは対称的に静かなところでした。館内には食堂もあり、常連客でしょうか地元の方らしき人が数名のんびりと寛いでいました。浴室は宿の奥の方にあり、脱衣所はわりと狭く質素です。でも質素というより棚と扇風機と体重計があるだけと説明した方がわかりやすいですね。少し鄙びかけている雰囲気がありより一層怪しさを醸し出しています。浴室は曇りガラスだけれども大きな窓があり、白いタイルを基調とした造りなので小ぢんまりとはしていながらも明るい雰囲気でした。湯舟は5〜6人がゆったりと入れるぐらいのものがひとつあり、壁にはカランとシャワーが用意されています。まぁ一般的といったところでしょうが、床や御影石の湯舟の縁が鮮やかなオレンジ色に染まっているのがちょいと凄いです。湯は隅のライオンの頭からドボドボと注がれていて、それが湯舟から惜しげもなく溢れています。注がれている湯は無色透明の綺麗な湯なのに、湯舟はほんの少し赤茶っぽく濁りかけていました。湯はわりと熱くて43.7度ほどありました。室内は鉄の錆びたような臭いが充満していて温泉に大量の鉄分が含まれているのが容易に想像できます。注がれている湯を手ですくってみると沢山の気泡がまとわりついてサイダーのようにシュワシュワとはじけています。飲んでみるとシュワシュワと口の中ではじけながら錆びた鉄くぎでも舐めているような味とともにほんのりと硫黄のような臭いもありました。室内からの景色は曇りガラスを開ければ眺められます。5月のゴールデンウィークの時で雪解け水で荒々しい姫川や、新緑の山々が見えましたが、すぐ真下が道路になっているので、乗り出すと丸見えなので注意しましょう。
掲載: 2003/02/22
Data
  1. 所在地:長野県北安曇郡小谷村北小谷
  2. 源泉名:北小谷温泉と風吹荘源泉の混合泉
  3. 入浴 :2002年5月
  4. 泉質 :ナトリウム−炭酸水素塩・塩化物温泉(中性低張性高温泉)
  5. 泉温 :源泉50.8度 湯舟43.7度 注ぎ口45度
  6. PH :6.5
  7. 蒸発残留物:1711mg/kg
  8. ラドン含有量:未測定
  9. 形態 :温泉旅館 男女別
  10. 効能 :きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童など
  11. 露天風呂:なし
  12. 開放度:☆
  13. 清潔度:☆☆☆
  14. 気軽度:☆☆
  15. 穴場度:☆☆☆☆
  16. 鄙び度:☆☆☆
  17. 秘湯度:☆☆☆☆☆
  18. 素朴度:☆☆☆☆
  19. 湯治度:☆☆☆
  20. 景色 :☆☆☆
  21. 総合評価:☆☆☆