北海道
みずなしかいひんおんせん・ろてんぶろ
水無海浜温泉・露天風呂
引き潮のときしか入れないワイルドな海岸の風呂
潮の満ち引きにより湯舟の水位が変わり温度も変わる干潮時にしか入れないワイルドで豪快な海岸の野天風呂が水無海浜温泉です。函館から東に向かった恵山岬の近くにある野天風呂で、ちょっと寂れたところにあります。一帯はホントの海岸線で、ちょっと見たところ温泉という雰囲気はまったくありません。湯舟の周りには脱衣所なんかもありませんし、非常に野趣的なところです。満潮時には海に沈んでしまうので入浴は無理なので、潮をひくのを見計らって行ってみましょう。浴場は海岸にコンクリートで仕切っただけのものすごくシンプルなもので、そのコンクリートもかなり侵食されてきているのか、妙に古ぼけていてそれがまたなんともいい味を出していました。それにコンクリートで整備されてはいるといっても底には石や岩があって自然そのもので、潮がひいてくると湯舟の温度が上がってきて先ほどまで泳いでいた小魚がプカプカと浮いてきます。頃合を見て入浴することにしました。陸側から海に向けて3段くらいの湯舟があり、最初に入浴可能な温度になるのが陸側です。水位が下がってくるので入浴していると湯舟の中からは海も景色も見えません。そしてだんだんと熱くなってきました。そうこうしているうちに海側の低い湯舟も適温になってきました。こちら側からは海も眺められ、しかも広いです。果たして海なのか湯舟なのか微妙な位置にあるのでとても妙な気分で、開放感というより羞恥心みたいなものさえ感じてきます。幸い早朝こともあり他に昆布捕りのおばあさんくらいしかいなかったので素っ裸で入浴できましたが、人が多勢いたら入れませんねぇ・・・。そんな優雅な気分に浸っているうちにここも段々と熱くなってきました。かなり海面もひいてきているのに湯舟からは湯がどんどんと海に溢れているので湯舟の湯を舐めてみると、さきほどまで塩辛かった湯がちっともしょっぱくありません。無色透明の高温の湯が大量に湧いているようですね。自然の偉大さを目の当たりにしてすっかり魅了させられました。昆布捕りのおばあさんは「今日はヤマセ(たぶんこう言ってた)だから熱い、このあいだ来た人はぬるくて帰っていったよ」と言いながら足を温めていました。日によって温度も違うのでしょうかね。適温の湯に入れてラッキーだったのかもしれません。かなり満足した湯でとても気に入りました。
掲載: 2003/03/23
Data
- 所在地:北海道函館市恵山岬町
- 入浴 :2002年8月
- 形態 :野天風呂 混浴
- 脱衣所:なし
- 開放度:☆☆☆☆☆
- 清潔度:☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆
- 野趣度:☆☆☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆☆
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