北海道
せせきおんせん
セセキ温泉
干潮時にしか入れない、天然ワイルドな海浜野天
知床半島を羅臼からさらに先端に向かった海岸沿いにある温泉がセセキ温泉です。観光ポイントにもなっているので目印もありすぐにわかります。道路脇に駐車スペースがありそこに停めて海岸に出てみると、岩場に湯舟があるのがわかります。湯舟といっても一応コンクリートで補強され整備されていますが、岩場にそのまま湯が湧いているといった印象です。しかも、海岸ギリギリというか、潮が満ちてくると沈んでしまうというから干潮の時にしか入れないという超ワイルドな露天風呂なんです。この露天風呂は昆布の販売を行っている目の前の濱澤さん個人の所有なのですが、断りを入れれば無料で誰でも利用できます。とは言うものの整備や維持にお金はかかっています。一応、お店の前の看板脇に「気持ちの箱」というのが設置されていますので志しを置いていきましょう。潮が満ちかけてきたのでさっそく湯舟に向かいます。湯舟はまるっきり周りに視界を遮断するものがないので開放感はばっちり。というか着替えるところさえありません。おまけに混浴です。女性はムームーのような着替え用のタオルをもっていると便利です。湯は少し濁った感じで舐めるとショッパイです。湯舟らしきものはふたつありましたが、奥の湯舟は底からポコポコと湧いていて60度ぐらいありとても熱くて入れません。手前のはかなりぬるく37度ほどでした。潮風にあたりながらのんびりと入れますが、逆に寒くて出られないぐらいでした。それにしても海に浮かぶ海上温泉といった雰囲気は最高です。目の前には国後島もみえます。こう見るとかなり近いんですね。あんなに近いのに行けないというのは非常に寂しいものがあります。それにしてもこの開放感は格別で、またどんよりとした空が旅情を煽っていていつまでも入っていたい気分になります。そうこうしているうちにどんどん潮が満ちてきて海水が波とともに入り込んできはじめたので意を決してあがります。それにしても海岸にどーんとある開放的な温泉なので珍しいのでしょう。次から次へと見にくる人がいます。でも実際に入浴するのは5人にひとりぐらいだったかな。観光だけの人をよそに気持ちよーく入っているとみんな羨ましそうに見ていきます。もうこれだけでも気分いいもんです。でも実際に入らないとこの良さはわからないでしょう。
掲載: 2003/05/24
Data
- 所在地:北海道目梨郡羅臼町
- 入浴 :2002年8月
- 泉温 :熱い湯舟60度 ぬるい湯舟37.4度
- 形態 :野天風呂 混浴
- 脱衣所:なし
- 開放度:☆☆☆☆☆
- 清潔度:☆
- 気軽度:☆
- 穴場度:☆☆☆
- 野趣度:☆☆☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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