北海道
しりうちおんせん・ゆーとぴあわらくえん
知内温泉・ユートピア和楽園
道内最古といわれる歴史ある温泉施設
13世紀始め頃に発見されたという道内最古の湯として知られる知内温泉は、演歌歌手の北島三郎さんの故郷として知られる上磯郡知内町にあります。歴史がある温泉ということで鄙びた雰囲気を想像していたのですが、建物は新しく立派な鉄筋コンクリートのものでした。ユートピア和楽園なんて名前からするとアミューズメントスパランド的な華やかなイメージもありますが、まわりは森に囲まれ繁華街的なもののない静かで落ち着いたところでした。浴室は旧館にある岩風呂と新館にある浴室、そして露天風呂があります。旧館の岩風呂は建物の一番奥にあり少し寂れた雰囲気がありました。浴室に入ると奥側に湯舟があり手前側は少し広くなったスペースがありますが、床は温泉の成分により一面が鍾乳洞の千枚皿のようになっていました。素足で歩くと凹凸が足の裏を刺激します。この湯舟そのものは何百年も使ったという雰囲気でもないのでいかにこの温泉の成分が濃いのかがわかります。湯舟には高い位置から打たせ湯のように湯が注がれていました。ですが58度ぐらいあってとても熱いのです。打たせ湯なんかしようもんならヤケドしてしまいそうでした。そのすぐ脇にコップが置かれていて飲用できる旨が書いてあります。飲んでみると塩味がありましたがかなりまろやかです。注がれている湯が熱いので湯舟の湯もかなり熱くて48度ほどあってこちらも素直には入れません。ホースで水が注がれていたのでその付近で入りました。湯面にはキラキラと粉のようなものが浮いていたりします。千枚皿の成分なんでしょうね。湯は少しうぐいす色に白濁しているように感じました。新館側の湯舟は旧館に比べて少しぬる目になっていて入りやすいです。湯舟は普通の浴槽と非常に浅くなった寝湯がありました。この温泉には鉄分を含んでいるということでよく室内は赤茶色に染まっていたのが印象的でした。露天風呂は廊下の出口からサンダルに履き替えて出たところにあります。簡易的な囲いと庭園風の庭に囲まれた素朴な湯舟です。脱衣所というよりは着替えを置くだけの棚らしきものがあるだけでとっても簡素なつくりです。内湯は男女別でしたが露天風呂は混浴になっています。森を眺めながらの入浴といい大変おおらかな感じのするところでした。
掲載: 2003/06/21
Data
- 所在地:北海道上磯郡知内町湯の里
- 入浴 :2002年8月
- 泉質 :含重曹弱食塩泉
- 泉温 :源泉65度 注ぎ口58度 旧館湯舟48度
- PH :6.3
- 蒸発残留物:2.494g/kg
- 形態 :温泉旅館 (内湯)男女別 (露天)混浴
- 効能 :(浴用)慢性関節リュウマチ、慢性筋肉リュウマチ、創傷、火傷など
(飲用)慢性胃カタル、肥胖症など - 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆
- 異色度:☆☆
- 湯治度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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