神奈川県
そこくらおんせん・たいこうゆ
底倉温泉・太閤湯
素朴な共同湯ながらも崖を見下ろす優雅な湯
箱根は高級名旅館が立ち並ぶ一大温泉地として有名ですが、古くからある温泉地ということもあって地元の方々が利用する公衆浴場も点在する温泉地です。太閤湯は国道1号線の宮ノ下の交差点近くにある共同浴場です。地区的には宮ノ下ですが温泉は隣の底倉から引いているそうです。早川の渓谷側の駐車場に続く坂道の途中にあります。非常に素朴な建物で、入口にかかる「太閤湯」と書かれた紺色の暖簾がいい味を出しています。券売機で入浴券を購入して受付に出します。受付の前には貴重品用のロッカーもありました。小さな公衆浴場ですが2階に休憩室(別料金)もあり、ゆっくりと過ごすこともできます。浴室は男女2つずつ合計4つありました。脱衣所に入るとこれがまたけっこう狭いところです。木製の棚に脱衣カゴが用意されています。脱衣所内は3〜4人が着替えたらいっぱいになるほどの広さしかありませんでした。浴室はそれに比べて少し広いです。窓が大きく外側にあるので室内は採光豊かで明るい雰囲気がありました。タイル張りのシンプルな浴室で湯舟は「く」の字をしたものです。湯舟の縁は御影石でした。ほとんど無色透明の湯でさっぱりとした浴感です。源泉はかなり熱いようで注がれている湯は簡易的な2次パイプを利用して湯舟の底へ行くように延びていました。同時に隣の蛇口から加水されているのにこのとき湯舟は43.7度ほどありました。よく見ると湯の蛇口は真っ白な付着物がびっしりとついています。下のパイプを外して湯を舐めてみるとほんのりとしょっぱい味がありました。湯はとってもしっとりとした感じがあります。湯舟の中のタイルは温泉の成分でしょうか少しツルツルとしていて滑りやすいように感じます。ここは早川の崖の上にあるので窓から外を覗くと緑豊かな景色が見えて、絶景とまではいかないまでもなかなかよく見えました。
掲載: 2003/07/12
Data
- 所在地:神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下
- 源泉名:温泉村25号泉、26号泉、67号泉
- 入浴 :2002年10月
- 泉質 :ナトリウム−塩化物泉(旧泉質名:弱食塩泉)
- 泉温 :源泉71.0度 湯舟43.7度
- PH :7.6
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 穴場度:☆☆
- 素朴度:☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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