長崎県

みちのおおんせん

道の尾温泉

かつては湯治場として賑わったという素朴な天然温泉
道の尾温泉は長崎県長与町にある静かでさりげなく存在する温泉です。明治時代には湯治場として栄え、長崎港に入港した外国船の外国人が多く訪れるなど、国際色豊かな時代もあったそうです。大正末期頃から廃れはじめて人知れぬ地味な存在になったそうですが、現在の建物は平成8年にリニューアルしたということでかなり新しい雰囲気がありました。しかしホントに辺りの雰囲気といい、この建物といい、あまり温泉という印象は受けません。温泉のマークが無ければ、小さな会社の事務所といった雰囲気です。自動ドアを入るとちょっと狭いスペースがあり、ここで履物を脱いで階段で2階にあがります。のぼりきったところに受付があります。受付を済ますとすぐ目の前に洒落た形の源泉の蛇口がありました。容器を持参すれば自由に持ち帰ることもできるそうです。ちょっと飲んでみましたがすごくさっぱりとした感じのミネラルウォーター的な印象です。フローリングに簡易的なテーブルが並んだ休憩室があり、その左奥に浴室があります。脱衣所にはロッカーが整然と並んでいます。コイン式のロッカーですが、使用後はコインが返却されるタイプのもので、些細なことですがうれしいサービスですね。浴室はそんなに広くもなく、飾り気もないシンプルというか無機質といった雰囲気のものです。道路側に面したガラス窓は少し大きめで外光が射し込み、白いタイルが反射するので室内は明るい雰囲気がありました。湯舟はジェット噴流や打たせ湯もあります。また小さく区切られた湯舟があり、ここは他より少々熱めの43度ほどの温度がありました。特別な湯なのかと思いましたが、他の湯舟と同じように無色透明で微妙な塩素臭もあるので温度だけの違いかもしれません。浴後、帰り際に気づいたのですが、受付の手前の壁に「道の尾温泉音頭」なるものが掲げてあって、春夏秋冬四番まで歌詞がありました。「♪〜いちど来まっせ 明日も来まっせ 道の尾温泉」なんてフレーズもあってどんな曲なのか聞いてみたくなりました。
掲載: 2003/07/19
Data
  1. 所在地:長崎県西彼杵郡長与町
  2. 入浴 :2002年11月
  3. 泉質 :単純温泉(弱アルカリ性)
  4. 泉温 :源泉25.7度
  5. PH :7.8
  6. 蒸発残留物:0.170g/kg
  7. 形態 :公衆浴場 男女別
  8. 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺など
  9. 露天風呂:なし
  10. 開放度:☆
  11. 清潔度:☆☆☆☆
  12. 気軽度:☆☆☆☆
  13. 穴場度:☆☆
  14. 素朴度:☆☆☆
  15. 湯治度:☆☆
  16. 景色 :☆☆
  17. 総合評価:☆☆☆