岡山県
たるおんせん・たるおんせんかん
足温泉・足温泉館
武士の傷の治癒に使われたという名湯
足温泉は湯原温泉郷のひとつで真賀温泉の近く、国道から旭川を橋で渡った対岸にある温泉街です。足温泉と書いて「たるおんせん」と読むのですが、これは元亀年間（1570〜1572）に高田城主が戦で傷ついた武士たちの傷を癒すために、樽詰めにした湯を送ったという故事から名づけられたそうです。そんなわけで古くから親しまれている温泉なのです。足温泉にはいくつかの旅館がありますが、それぞれには内風呂がないのだそうで、近くの日帰り温泉施設「足温泉館」を利用します。平成11年にリニューアルオープンしたばかりとあって建物はとても綺麗です。一般の入浴客は入口の券売機で入浴券を購入するシステムになっていました。館内は木材をふんだんに使い、とても木の色が鮮やかです。また廊下には四季折々の写真がパネルで展示されて、心和む雰囲気づくりがしてあります。右手側には五つの家族風呂が並んでいて、左手に大浴場が男女別にありました。脱衣所、浴室ともそれほど広いというわけでもないけれども、綺麗で落ち着いた雰囲気があります。浴室は石タイルの床で奥に湯舟がありました。湯舟は大きな浴槽とジェットバブルのついた浴槽があります。どちらもそれほど熱くなくなかなか適温です。湯は無色透明で循環式のようですが、塩素臭も感じなくなかなか好感が持てます。しっとり系の肌に優しい感じのする湯で、いかにも傷などに効果がありそうな気がしてきます。それからとても小さいですが川側には露天風呂もあります。大小の石で囲まれた岩風呂で大人が２〜３人も入ればいっぱいになってしまうけどなかなか悪くない雰囲気です。木の格子越しに川や対岸の山々を眺めながら入浴が楽しめます。浴後は畳の休憩室でのんびりと寛げます。食堂やレストランもなく、館内での飲食も不可ですが、火照った体で寛げるのはなかなか気分がいいものですね。
掲載: 2003/08/30
Data
- 所在地:岡山県真庭郡湯原町大字都喜足
- 入浴 :２００３年１月
- 泉質 :アルカリ性単純温泉
- 泉温 :源泉37度
- 湧出量:毎分110リットル
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :切傷、神経痛、皮膚病、胃腸病、疲労回復など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 秘湯度:☆
- 素朴度:☆☆☆
- 湯治度:☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
温泉レポートを検索