山梨県
ゆざわおんせん・ちょうせいかん
湯沢温泉・長生館
秘湯ムード漂う、常葉川沿いの素朴な温泉
下部温泉の近く、常葉川沿いにあるとても小さな温泉地が湯沢温泉です。国道300号線から身延線の線路の下をくぐって細い道を行った先にあり、かなり目立たない温泉地です。ですがわりと古くからある温泉地で、その昔、下部温泉の湯治客は富士川の船を利用していたのですが、その下部温泉の手前にある湯という意味で表湯とも呼ばれていたそうです。駅からはほど近いけれども、かなり辺鄙というか知名度の低そうな温泉地のわりには訪れる客も多いようで、川沿いの駐車場にはクルマが溢れていました。現在湯沢温泉には2件の宿があり、手前側には綺麗な不二ホテルがあり、その奥に隠れるようにして長生館がありました。長生館は看板もけっこう朽ちかけているので廃業かと思ってしまうほどの佇まいです。でも湯治場的な雰囲気があり利用客はわりと多いようです。このときはちょうどゴールデンウィークの最中だったこともあり、多勢のお客さんがいました。浴室は廊下の突き当たりにあるのですが、男女の区別はないので混浴になります。脱衣所は薄暗く、棚とカゴが並んだ質素な感じで手前側に大きな鏡と流し台がありました。浴室はタイル張りの横に細長い形で、左手に水風呂、中央が少しだけ大きい熱い湯舟で、右側がぬるい湯舟になっています。ぬるい方の湯舟は36度ほどで微妙に白く濁り浮遊物がいっぱい漂っていました。(湯の華?ごみ?)熱い湯舟は温度を計ってみると46度もあります。けっこう熱いなと思いながらも思い切って入ってみると、熱いのは表面だけでかき混ぜると42度前後の適温になりました。こちらは透き通っていますが、微妙に硫黄臭が漂います。源泉と思われる水がチョロチョロと注がれています。飲んでみると特に硫黄臭くもなくマイルドな味わいです。浴室の前には裏庭が広がっていて、そのまま窓が開けっ放しになっていたので、草花が眺められて景色もなかなか悪くありません。ちょっとマニアックに温泉を楽しみたい人にはいいかも知れません。
掲載: 2003/10/12
Data
- 所在地:山梨県西八代郡下部町
- 源泉名:湯沢温泉長生館
- 入浴 :2003年5月
- 泉質 :硫黄泉
- 泉温 :源泉16.5度 湯舟A 42.2度 湯舟B 35.8度
- 湧出量:毎分36リットル
- PH :8.03
- 蒸発残留物:0.1871g/kg
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 露天風呂:なし
- 脱衣所:あり(女性専用なし)
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 鄙び度:☆☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆
- 異色度:☆☆
- 湯治度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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