秋田県
おおぶかおんせん
大深温泉
天然のオンドルと青白い硫黄泉の本格的な湯治宿
アスピーテラインを登っていって、ふけの湯近くの脇道を少し下っていくとあるのが大深温泉です。とっても小ぢんまりとした、また飾り気もない素朴なところです。駐車場の前にはログハウス調の小屋がありますが、そこが受付棟になります。そこから少し奥に進んでいくと湯小屋があるのですが、これがまた木造の質素というか素朴な建物で、受付のログハウスとはまた違った古い味わいがあります。アルミサッシの扉は男女別になっていて、扉を開けるとすぐ目の前が脱衣所になっていました。浴室もいたってシンプルで、壁から床、湯船まですべてヒノキ造りというなかなか雰囲気のいいところです。中央にある湯船からは青白く濁った湯が惜しげもなく溢れています。湯の注ぎ口のところには清水をひいたパイプもあり、湯と水が同時に注がれていました。湯は当然のことながら源泉の掛け流し状態で、これがまたかなり熱いので温度調節ができるように、湯の量をブロックで調整できるようになっていました。湯はその時、その時、好みに応じて調節できるのはうれしいですよね。青白い湯はよくよく見ると湯の華が沢山舞っているのでした。それでいてかなり硫黄臭いです。ちょっと飲んでみましたが特に味は感じなかったです。けっこうツルツルというか肌にじんわりとくるようなお湯で、浴感もなかなか気持ちがいいものです。湯小屋を出ると、その先には湯治小屋があります。こちらはまるで養鶏場のような雰囲気の細長い建物で、中に入ると中央にずっと続いた通路があって、その両脇は地面にゴザが敷いてあるだけというかなり質素なものです。ですがこれは地熱をそのまま利用したオンドルになっているのです。タオルや毛布を敷いてその上で横になると、これがまたポカポカととても暖かくて気持ちがいいのです。いや少々熱いくらいかもしれません。しばらくするとじんわりと汗が出てきますが、蒸し暑くて不快に感じるかと思いきやそれがぜんぜん気持ちいいのが驚きです。ただ床に寝そべるだけの湯治なのでかなり暇ですが、他の湯治の客はラジオを聞いたり読書をしたりと思い思いの過ごし方をしていました。
掲載: 2004/06/27
Data
- 所在地:秋田県仙北郡田沢湖町玉川
- 入浴 :2003年8月
- 形態 :湯治場 男女別
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 野趣度:☆☆☆
- 鄙び度:☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆☆
- 疲労度:☆
- 異色度:☆☆☆
- 湯治度:☆☆☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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