岩手県
とうしちおんせん・じごくげんせんののてんぶろ
藤七温泉・地獄源泉の野天風呂
藤七温泉の源泉地帯に湧くワイルドな野天風呂
八幡平アスピーテラインの県境付近、秋田県から見返峠を越えて岩手県に入ってすぐに荒涼とした景色が目に飛び込んできます。この一帯だけ草木が生えていないばかりか、あちらこちらから噴煙が上がっているのですが、ここが藤七温泉の源泉なのです。そのすぐ下には藤七温泉の彩雲荘がありますが、この噴煙地獄の中にはとってもワイルドな露天風呂があるのです。さっそく近づいてみると地面のあちらこちらからポコポコと湯が湧いているのがわかります。そして誰が作ったかは知らないけれども、適当な大きさに作られた湯舟までもがあるのです。湯舟は道路側と山側に二つあって、当然のことながらどちらもけっこう熱くてそのままでは入浴なんかはできないぐらいです。ちょっと見回すと冷たい水の沢も流れているし、そこから引かれたホースから水も出ていました。まずは道路側にある湯舟に水を引き込んで適温にしていくことにします。道路側の湯は灰色をした泥湯になっていて透明度は5〜6センチくらいですかね。少しぬるくなってきたので入ってみると底にはスノコが敷いてありました。深さもちょうどよくてなかなかいい塩梅(あんばい)です。表面にゴミやら湯垢みたいのが溜まっているのでちょこっと掃除してからゆっくりと寛ぐことにしました。お湯はけっこうツルツルとした感じで、この開放的な環境もあってか非常に気持ちがいいもんです。次に山側の湯舟に挑戦してみます。こちらは道路側のに比べてもうちょっと澄んだ色をしていてやや青白い気もします。ホースで水を引き込んで待つことにしました。しばらくしてやっと入れるぐらいになったので恐る恐る入ってみると、底は泥が溜まってニュルニュル状態なんです。でもそれがまた泥湯のようで気持ちがいいんです。見た目はこっちの湯の方がゴミも少なく綺麗っぽいので入りやすかったですが、スノコのようなものはこちらにはありませんでした。そして湯舟の中のあちらこちらからポコポコと泡がたっているのですが、うっかり近づくとかなり熱いから注意が必要です。こちらもワイルドな景色を眺めながら快適な気分を楽しめるのですが、ときたま熱いのが来るので要注意です。湯は舐めてみるとけっこう酸味がありました。湯からあがるときには、あらかじめ桶に汲んで冷ましておいた湯で泥を落としながら着替えました。それにしても周りを見渡すとほんと何もない山と地獄の風景で壮観です。大地の偉大さが身をもって感じることができるとてもワイルドな温泉に感動したのでした。
掲載: 2004/06/27
Data
- 所在地:岩手県岩手郡松尾村
- 入浴 :2003年8月
- 泉質 :単純硫黄泉
- 形態 :野天風呂 混浴
- 脱衣所:なし
- 開放度:☆☆☆☆☆
- 清潔度:
- 気軽度:☆
- 穴場度:☆☆☆☆
- 野趣度:☆☆☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆☆☆
- 疲労度:☆☆
- 異色度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆☆
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