広島県
ようろうおんせん・あおばりょかん
養老温泉・青葉旅館
喧騒を忘れる療養向き温泉
養老温泉「青葉旅館」は広島県の中央北部にある千代田町(平成17年2月より北広島町)にある素朴な温泉宿です。中国道の千代田インターチェンジからもほど近い場所ですが、田園風景の広がるのどかなところです。県道から脇の細い山道をほんの少し入ったところにあるので、なかなか目立たない場所ですが、常連客も多い温泉宿です。とても鄙びた小さな宿を想像していたのですが、実際に訪れてみるとわりと大き目の旅館で、宿泊だけでなく食堂や売店、マッサージ室などもあります。宿泊のみならず日帰り入浴施設としての顔も持つ宿のようです。けっして新しい施設でもありませんが、古さを感じさせない古さ(?)があって第一印象は悪くありません。ロビーに入るとテーブルやソファーなどもあり、すぐ手前側には土産物が雑多に並んでいたりと、独特なローカルムードがあります。浴室は館内を案内に従って奥に向かった、ずっと先にあります。浴室に向かう途中には食堂や休憩ロビー、客室棟などを通りますが、ところどころ新しかったり鄙びていたりと、そのコントラストが嫌味でなく何だか懐かしいような心安らぐほっとした雰囲気がありました。浴場の入口前は少し広くなっていて、曇りガラスの扉が男女別に並んでいました。脱衣所は薄暗く少し古ぼけたような質素な雰囲気が漂っていて、コインロッカーが並んでいました。浴室も少々年季が入ってきているような気がしますが、それほど古さは感じさせません。広めに作られた湯舟があり、窓側に洗い場が並んでいました。洗い場には玉子型の黄色い石鹸が備え付けられていましたが、最近はあまり見かけなくなりましたよね。何だか懐かしい感じがしました。浴室は全体がドームのようになっているのか、天井を見上げると扇子を広げたような不思議な形のシートで覆われていました。外からは見ていないので実際の屋根はどうなっているのかはわかりません。湯舟はタイル張りで縁が黒い御影石のもので、とても落ち着いた感じです。奥にはいくつか植物が植えられていてその下に、湯が出てくる湯口と、水が出ている蛇口がありました。トロトロと湯は注がれているのですが、湯舟からは溢れている気配がなかったので循環式と思われます。お湯は無色透明で無臭ですが、弱放射能泉ということで、神経痛、筋肉痛、胆石症などに効果があるとのことです。飲用上の注意事項や温泉分析表にも飲用の適応症などが書かれているので飲用することもできるようですが、どれを飲んだらいいのでしょうかね。蛇口から出ている水が源泉なのでしょうか?ちょっとわかりませんでした。それにしてもここは静かで、ここだけ時間がゆっくりと流れているのではないかと思ってしまうほど、湯治場的な雰囲気がありました。ここは宿泊してのんびりと喧騒を忘れるにはうってつけの宿だと思います。
掲載: 2005/02/05
Data
- 所在地:広島県山県郡北広島町
- 入浴 :2003年12月
- 泉質 :単純弱放射能冷鉱泉
- 泉温 :源泉13.7度(気温26度)
- PH :6.0
- 蒸発残留物:33.5mg/kg
- ラドン含有量:11.9マッヘ
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :(浴用)神経痛、筋肉痛、痛風、動脈硬化症、高血圧症など
(飲用)痛風、慢性消化器病、慢性胆のう炎、胆石症など - 露天風呂:なし
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆
- 気軽度:☆
- 穴場度:☆☆☆
- 鄙び度:☆☆
- 秘湯度:☆
- 素朴度:☆☆☆
- 湯治度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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