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兵庫県

かごぼうおんせん・けいざんそう

篭坊温泉・渓山荘

平家の落人発見の伝説が残る名湯
阪神の奥座敷と呼ばれる篭坊温泉は山の中にある静かな温泉地です。大阪府と兵庫県の県境に近い山間部にあり、国道からも少し奥まったところにあるので、とてもひっそりとした雰囲気ですが、いくつかの旅館が点在して温泉街を形成しています。篭坊温泉の歴史は古く、一ノ谷の戦(1184年)に敗れた平家の落人が傷を癒したという伝説もあり、800年以上前から湯治場として栄えたそうです。かつては有馬温泉に並ぶ名湯として知られていたそうですが、現在では秘湯と呼ばれるくらいにひっそりと佇む温泉地です。渓山荘は羽束川の対岸にある小さな温泉宿で、手入れの行き届いた庭木に囲まれた民家風の宿でした。館内はわりと小ぎれいで、古びた様子もなくさっぱりとした雰囲気です。浴室は2ヶ所にあり、定期的に男女が入れ替わるようです。今回入った浴室は「ひょうたんの湯」と書いてありました。脱衣所は棚にカゴが並ぶいたってシンプルなものです。隅にはマッサージ機も置いてありました。浴室は内湯と露天風呂があります。内湯は洗い場が5つあり、石鹸、ボディソープ、リンスインシャンプーが用意されていました。湯舟は長方形のわりと小ぢんまりとしたもので、隅の湯口から無色透明の湯が注がれています。湯口は筒状のものの先から湯が出ていて、その隣にひょうたん型をした石がありました。ひょうたんと独楽をあらわしているのですかね?でも、「瓢箪とコマ」という諺の「コマ」は「駒」なので、まったく関係ないかもしれませんね。湯はしつこさや重さを感じないかなりさっぱりとしたタイプで、特に浴感などは感じませんでした。露天風呂は超巨大な岩でできた湯舟があります。ひょうたんの形をした湯舟で、ひとつの大きな岩をくり貫いて作られていました。大きいので階段がありますが、その階段も御影石です。湯舟は少し赤みのかかった御影石で大人が3〜4人はゆったりと入れる大きさです。この石を運ぶだけでも大変な労力がいることでしょう。湯は隣のひょうたんの形をした石の湯口から注がれています。湯舟の底や壁面には湯の吸い込み口や吹き出し口があるので加熱循環されているのだとは思いますが、体を湯舟に沈めるとザザーッと豪快に零れ落ちるねで、半掛け流し状態ですかね。なかなか贅沢な気分になって気持ちがいいです。宿のすぐ裏手は森になっていて、宿の周りも庭木が植えられているので、露天風呂からの眺めもなかなかいい感じです。のんびりとゆっくり過ごすことができました。
掲載: 2005/03/19
Data
  1. 所在地:兵庫県篠山市後川新田
  2. 入浴 :2004年1月
  3. 泉質 :含炭酸塩類泉
  4. 形態 :温泉旅館 男女別
  5. 露天風呂:あり
  6. 開放度:☆☆☆
  7. 清潔度:☆☆☆☆☆
  8. 気軽度:☆☆
  9. 穴場度:☆☆☆
  10. 野趣度:☆
  11. 秘湯度:☆☆
  12. 素朴度:☆☆☆
  13. 景色 :☆☆☆
  14. 総合評価:☆☆☆