富山県
さっさきおんせん・さっさきのゆ
指崎温泉・さっさきの湯
小さくて素朴であたたかな共同湯
富山県氷見市の郊外、指崎温泉はのどかな田園風景が広がる静かな場所にあります。「さっさきの湯」は集落からは少し離れた場所にポツンとある、公衆浴場です。白い板張りの小ぢんまりとした建物で、正面玄関の上には大きな字で「さっさきの湯」と書かれていて、それ以外は何も飾り気の無いシンプルな建物だったので一見すると公民館のような雰囲気がありました。アルミサッシの入口を入ると、館内は番台形式になっていて、男女別の入口を入ると脱衣所です。脱衣所の脇には後から増築されたのか小部屋があり、そこも脱衣用のスペースになっていました。そんなに古そうな建物でもないのに、わざわざ拡張しなければならないとは、いかに人気があるのかが伺えます。実際、このときも入浴客が入れ替わり立ち替わり訪れていました。でも、そのほとんどは地元の方々のようです。観光客らしき人物はこのときは私だけのようでした。浴室はシンプルなタイル張りで、小さな銭湯のようなイメージです。壁側に洗い場がいくつかありますが、石鹸、シャンプーなどは用意してありません。湯舟はわりと大きなもので、湯はウグイス色に濁っていました。透明度はけっこう悪く30センチくらいですかね。隅の湯口から湯が注がれ、湯舟からはどんどん溢れていきます。けっこう熱めの湯でしたが、湯口から注がれているのはけっこうぬるい湯でした。湯口の下の方から熱めの湯が出ていたので、循環しながら加熱しているようです。加熱しながらの掛け流しとは、これまたけっこう贅沢ですね。湯口の湯は少し舐めてみると妙な臭みがあり、鉄の錆びたような味と薄い塩味がありました。あまり美味しいとは言えない、どちらかと言うとわりとマズイ湯です。湯が熱いことと、塩分を含んでいるせいか、すごくよく温まり汗がダラダラとでます。でもとってもさっぱりとした感じの湯でした。それから洗い場のカランの水ですが、体を洗っているとやけにツルツルします。それにたまにゴミのようなものも混じっています。単なる水道水ではないようです。ちょっと口に含んでみると微妙に甘さを感じます。味や色が湯舟のものとは違うように感じます。こちらの湯も沸かせばいい温泉になるような気もしますが、一体この水の正体は何でしょう？ とても気になりました。また、この浴場の少し離れたところに源泉の小屋がありましたが、大きな文字でとても目立っていました。
掲載: 2005/10/22
Data
- 所在地:富山県氷見市指崎
- 源泉名:氷見有磯温泉
- 入浴 :２００４年５月
- 泉質 :ナトリウム−塩化物泉
- 泉温 :源泉47.5度
- 掘削深度:520メートル
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 下町度:☆☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 景色 :
- 総合評価:☆☆☆
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