東京都
つるのゆ
鶴の湯
特有の黒湯が自慢!下町のお風呂屋さん
東京都江戸川区、船堀駅から徒歩7〜8分ほどの住宅街の一角にある温泉銭湯が「鶴の湯」です。昔ながらの庶民派銭湯ですが、平成16年秋に改装され設備も一新されました。しかし改装とはいっても基本構造はそのままにリフォームをしたので、建物の雰囲気も下町のお風呂屋さんというイメージもそのまま残っていました。入口の下駄箱に履物を入れて館内に入ると、そこはフロントとロビーがあります。入口の自動ドア脇の壁には温泉分析表も掲げられていました。ロビー横にある暖簾をくぐって脱衣所に向かいます。脱衣所は鍵付きの木造ロッカーが並び中央にはベンチやテーブルもあり、とても広々としています。天井が高くなっている点など、昔ながらの銭湯スタイルで、モダンに装いながらもとても落ち着いていました。環境音楽のようなものが静かに流れている点も、爽やかな気分にさせてくれます。浴場はタイル張りで手前側がカランの並ぶ洗い場、奥に湯舟が構える東京式のレイアウトです。洗い場にはすべて鏡と固定シャワーが付いていました。奥の壁画は、青を基調としたタイルのモザイク画です。海のような水面をイメージしたもののように感じました。上部からのスポットライトにも照らされていて、とても洒落た雰囲気を醸し出していました。湯舟は3つに区切られています。左端はリラックスバスになっていて水枕を頭に横になり気泡浴に包まれてとても気持ちがいいです。中央はさら湯で少し広くなっています。壁にある鉄格子付きの湯口の中には、岩と岩の間にタヌキの置物が横たわっていて、懲役をくらったタヌキといった感じがありユニークでした。右端は黒湯の天然温泉浴槽です。温泉浴槽は麦茶のようなこげ茶色をしていて透明度は80〜90センチほどです。湯舟の奥半分は電気風呂にもなっていました。脇にある湯口をひねるとぬるい(つめたい)湯が出てきます。何となく何かの薬草のような感じの臭いに感じましたが、刺激臭があるわけではなくほんのりと香っているだけです。口に含んでみると、甜茶のような微かな甘味を感じました。内湯にはあとサウナと水風呂があります。サウナは別料金でバスタオルとセットになっていました。水風呂は温泉を使用した黒湯です。わりと深めで、股ぐらいまでありました。温度は21度ほどで冷たすぎもせずとても入りやすかったです。火照った体を冷ましつつ、長湯するには水風呂は不可欠ですものね。湯舟の中では水垢のようなフワフワとしたものが沢山舞っていました。これは温泉の湯の華ですかね。それから改装されて新規にできたのが露天風呂です。狭い空間ながらもそれをまったく意識させないような間取りで、壁が高いながらも天が仰げてとても開放的です。湯舟は赤や青い岩や、溶岩、柱状節理のような石など、様々な石を組み合わせて作られた岩風呂です。露天風呂も黒湯を使った温泉になっていました。湯けむりに包まれながら星空を眺めていると、これが都内の銭湯ということを忘れてしまいそうな気分でした。古さと新しさをうまく融合させた雰囲気が、とても気に入りました。こういった施設なら、広い層に受け入れられるのではないでしょうかね。
掲載: 2005/10/22
Data
- 所在地:東京都江戸川区船堀
- 源泉名:船堀つるの湯 黒湯温泉
- 入浴 :2005年10月
- 泉質 :メタけい酸の項で温泉法の温泉に適応する
- 泉温 :源泉18.5度
- 蒸発残留物:0.426g/kg
- 形態 :温泉銭湯 男女別
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 下町度:☆☆☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆
- レトロ度:☆
- 景色 :☆
- 総合評価:☆☆☆
温泉レポートを検索