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岐阜県

しおざわおんせん・しちほうかん

塩沢温泉・七峰館

標高1,000メートルのゆったり温泉
高山から松本へ抜ける野麦街道は、かつては富山の鰤が運ばれたり、紡績工場に働く娘たちが通行したことでも知られる歴史ある通りです。現在は平成9年(1997)に開通した安房トンネルの影響と、山深い地形のため、通り道としての利用者は減っているけど、その分豊かな自然が残されています。塩沢温泉その野麦街道の宿場として知られる集落で、七峰館は表通りから集落に入る脇道に入って、郵便局の奥にあります。鉄筋のわりと大きな旅館で、玄関の脇には飲泉場があります。チョロチョロと流れる湯はけっこうぬる目で、飲んでみると口の中を刺激する炭酸のような感覚とほろ苦さが味わえました。湯は無色透明ですが、オレンジ色をした堆積物がびっしりと着いています。これはなかなか期待できそうないいお湯です。嬉しくなりながら早速館内に向かいます。浴場はフロントを抜けた廊下の一番奥にありました。脱衣所はそれぞれ鍵のついた木製のロッカーがあり、洗面台も綺麗で清潔感がありました。大きなマッサージチェアもあります。浴室はタイル張りのオーソドックスな内湯のみです。天井はわりと低めで外側はガラス張りになっています。すぐ目の前は畑になっていて野菜を眺めるのもよく、ちょっと遠めには人造湖も見え、山々の緑が眺められます。周辺は集落とはいえ特に何もないので静かで落ち着いた雰囲気がありました。湯舟はわりと広めで湯は無色透明、しっとりとサッパリした湯です。見たところ玄関脇の湯とはかなり違う印象を受けました。湯口からは大量に湯は注がれていますが、循環されているようで湯舟から溢れることはありません。また湯口のまわりもとても綺麗で特に目立った付着物はありません。強力に濾過されてしまっているようで、せっかくの特徴あるお湯が真湯のようになってしまっていて、何かものすごくもったいない感じがありました。温泉は浴場の設備の寿命を短くしてしまう恐れもありますが、小さなものでもいいから一角に源泉槽を確保してくれたりするといいのではないかと思いました。
掲載: 2005/12/10
Data
  1. 所在地:岐阜県高山市高根町上ケ洞
  2. 源泉名:塩沢温泉(混合泉)
  3. 入浴 :2004年5月
  4. 泉質 :含二酸化炭素−ナトリウム・カルシウム−炭酸水素塩温泉
    (低張性中性温泉)
  5. 泉温 :源泉41.5度
  6. 湧出量:毎分291リットル
  7. PH :6.5
  8. 蒸発残留物:2.037g/kg
  9. 形態 :温泉旅館 男女別
  10. 効能 :(浴用)創傷および火傷、リウマチ性疾患、皮膚病痒症および角化症
    (飲用)じん麻疹、糖尿病、肥満症、痛風および尿酸素質など
  11. 露天風呂:なし
  12. 開放度:☆☆
  13. 清潔度:☆☆☆
  14. 気軽度:☆☆☆
  15. 鄙び度:☆
  16. 秘湯度:☆☆
  17. 景色 :☆☆☆
  18. 総合評価:☆☆