岐阜県
しおざわおんせん・ゆもとさんそう
塩沢温泉・湯元山荘
自然のままのワイルドな野天風呂
塩沢温泉の湯元山荘は、高山市高根町の山の中にひっそりと建つ温泉旅館です。野麦街道と呼ばれる国道361号線を走っていき、高根第二ダムで飛騨川の支流である塩蔵川沿いの道へと入っていきます。途中に看板があるのでそれに従って車を走らせていきますが、悪路が続いていてちょっと不安になります。ようやく建物が、川の対岸に見えてきます。川に架かる木製の橋の袂に車を停めて建物に向かいます。橋の真下には大きな露天風呂が見えます。橋の上から丸見えの露天風呂とはとても大らかで大胆でワイルドな感じですよね。建物はいかにも山小屋というような木造の素朴なものです。さっそく入浴を請おうとするが、休業中なのか廃業したのか、建物は閉ざされています。廃業しているわりにはちゃんと手入れされているようでどこも痛んではいないのですが、まるで人の気配は感じません。先客が居たので聞いてみると、「宿はやっていないみたいだけど、どうぞ自由に入れますよ」とのこと。さっそく露天風呂に入ることにします。露天風呂は源泉が掛け流し状態で常に入浴可能な状態になっていました。湯舟はけっこう広いのですが、男女を仕切るものはなくただ湯舟があるだけなので混浴のようです。周りには脱衣所などもないので、とりあえず湯舟の脇で服を脱ぐことにします。さっと掛け湯をして湯舟に入りますが、これがまたけっこうぬるいです。5月の初めだったのですがちょっと入ると寒くてなかなかあがれなくなるぐらいです。温度を計ってみると35度ほどありました。体温よりも低めですね。湯は薄い緑白色に濁っています。濁っているので底は見えませんが、段になっている部分があるので移動する際には注意しましょう。湯舟はどうやらきちんと管理されているようで、ゴミもなくまたぬめりみたいなものもなく、とても綺麗でした。有志の方々によって清掃されているとの話も聞きました。それにしても本当にとてもワイルドな環境です。山深いところなので、おおっぴろげなのは特に問題もありませんね。湯舟は川のすぐ脇に作られているので、湯舟からの景色も抜群です。静かにゆっくりと浸かることができますが、温度が低いことからやっぱり季節は夏でしょうね。湯はパイプから注がれていましたが、そのパイプは川の対岸から引かれているようです。源泉は対岸にあるようですね。パイプから流れ注がれる湯はほとんど無色透明でした。口に含んでみると炭酸のような刺激が口の中に広がります。ほろ苦い味もありました。とても静かな場所ですが、わりと人気があるようで次から次へと湯を求めて人がやってきます。無料で開放されている温泉ですので、喫煙やゴミなどマナーはきちんと守って、清く正しく美しく利用したいものですね。
掲載: 2005/12/10
Data
- 所在地:岐阜県高山市高根町池ケ洞
- 入浴 :2004年5月
- 泉温 :湯舟35度
- 形態 :野天風呂 混浴
- 脱衣所:なし
- 開放度:☆☆☆☆☆
- 清潔度:☆
- 気軽度:☆
- 穴場度:☆☆☆
- 野趣度:☆☆☆☆☆
- 鄙び度:☆☆
- 秘湯度:☆☆☆☆☆
- 疲労度:☆☆
- 異色度:☆☆☆☆
- 人気度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
温泉レポートを検索