東京都
ろくごうおんせん
六郷温泉
下町の黒湯を存分に味わう
六郷温泉は大田区の南部、神奈川県との県境近くの六郷地区にある温泉銭湯です。京急の六郷土手駅からすぐの路地を入ったところにあります。駅の周辺はちょっとゴチャゴチャとした雰囲気があり、古くからの町といった印象がありました。路地はとても狭く、その奥にコインランドリーを併設した建物がありました。大きな看板があるので、すぐにわかります。玄関はプラスチック板の鍵のついた下足箱で、中に入ると小さなロビーと受付があります。古臭いわけではありませんが、とても素朴でローカル感のある雰囲気がありました。受付で料金を払うとき、貴重品も預かってくれるようです。フロントの右側が男湯で左側に女湯の入口がありました。脱衣所は入ると右側にイスとテーブルのある休憩スペースがあります。棚には週刊誌や漫画雑誌、成人雑誌などもあります。左手浴室側は鍵付きの木造ロッカーがあります。ロッカーは標準的なサイズのロッカーの他に、野球用具やテニスラケット、背広などがそのまま入る大型のロッカーも用意されていました。浴室は手前から中央部まで洗い場が並び、正面奥から右手側にかけて逆L字型に湯舟が並んでいました。そして右側の奥にはシャワーと遠赤外線サウナがありました。浴室は体育館の屋根のように広く高い天井があり、設備は現代的ですが全体的に古風な印象を受けました。湯舟は5つに区切られています。左端から一つ目は、天然温泉の黒湯を使った湯舟で、気泡浴になっています。コーヒーのような真っ黒い湯です。とってもサッパリとした湯ですが、肌に触れるとツルツルとした浴感が味わえるアルカリ性の湯です。透明度は20センチほどで、お腹が見えないくらいの濃度でした。二つ目の湯舟は、これも黒湯のお湯です。ポコポコと大人しいぐらいの気泡がありますが、中はとても深く1メートルぐらいあるようです。ステンレスの手すりのついた座湯が2基あり、気持ちよく利用できます。三つ目は無色透明の真湯になっています。壁には低温と書かれていて、若干ぬる目の湯になっています。ジェットバスが2基ついているのが特徴です。4つ目の湯舟も無色透明の真湯でこちらは高温になっています。5つ目は水風呂ですが、これは黒湯を利用しています。もともと源泉は冷たいのでそれをそのまま湯舟に注いでいるようです。蛇口は開けっ放しでジャンジャンと注がれてそのまま溢れていました。水風呂は、加熱した湯に比べると透明度も15センチほどと濃いような気がします。また、微妙に赤味がかかった感じもしました。湯はわりとクリアな印象ですが、ときたま黒い湯の華っぽいものが舞っています。いかにも天然っぽくて好印象です。サウナと温浴と冷浴を繰り返して入るととてもサッパリとして気持ちいいです。地域密着型の温泉銭湯がいつまでも健在でいてくれることを願います。
掲載: 2006/04/09
Data
- 所在地:東京都大田区仲六郷
- 入浴 :2006年4月
- 泉質 :黒湯
- 形態 :温泉銭湯 男女別
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆☆
- 鄙び度:☆☆
- 素朴度:☆☆☆
- 景色 :
- 総合評価:☆☆☆
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