宮城県
きたはらおおんせん・たかのゆ
北原尾温泉・孝の湯
ポツンと佇みながらも存在感をアピール
国道457号線を白石から遠刈田温泉方面へと北上していると、蔵王町に入ってすぐのところにポツンとある小さな温泉施設が「北原尾 孝の湯」です。国道は高原を貫いているので、とても長閑な風景が広がっていますが、そこに前触れも無くポツンと佇んでいるので、小さな施設ながらもとても目立っていました。切妻屋根には大きな文字で「孝の湯 温泉」と書かれていて、破風の部分が浴場の入口になっています。浴舎のすぐ隣にはプレハブの小屋があり、そこが受付兼休憩所になっていました。料金を払ってから浴舎に向かいます。入口は右が女湯で、左が男湯になっています。玄関を入ると下足箱の上に温泉分析表がありました。正面はトイレになっていて、奥の扉を開けると脱衣場です。脱衣場は木造の簡易的な棚に、プラスチック製のカゴが用意されただけのとても質素なタイプです。床は絨毯が敷かれていました。浴室は小さな内湯だけです。入口の脇に洗い場が2ヶ所あり、正面から右奥にかかるコーナーが湯舟になっていました。特に飾ることもなく、地方の小さな共同浴場といった雰囲気があります。洗い場はシャワーも付いたものですが、とても湯の出が悪いです。いくらひねってもチョロチョロとしか湯が出ず、ほとんど使い物になりませんでした。洗面器と座椅子はありますが、石鹸やシャンプーなどは一切用意されていません。湯舟は縁の部分に木材が使われていますが、湯舟の中はザラザラとしたコンクリートそのままのとても質素なものでした。湯は角の湯口からチョロチョロと注がれています。湯口には布の袋が被せられていて、不純物を濾過しながら注いでいるようです。湯はほとんど無色透明ですが僅かに濁りがあり、口に含んでみるとごく微妙に泥臭いような苦味を感じました。わりとぬる目の湯なのでのんびりと入ることができますが、しばらくすると意外にも汗が沢山噴き出して汗だくになってしまいます。ジワリジワリと温まる湯のようですね。浴後はいつまでも汗が引かないのですが、高原の清々しい風に吹かれているととても気持ちが良かったです。
掲載: 2006/05/07
Data
- 所在地:宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉
- 源泉名:孝の湯
- 入浴 :2006年5月
- 泉質 :カルシウム・ナトリウム−硫酸塩泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
- 泉温 :源泉50.0度
- PH :8.3
- 蒸発残留物:2054mg/kg
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆
- 気軽度:☆☆
- 地元度:☆☆☆
- 鄙び度:☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 景色 :
- 総合評価:☆☆☆
温泉レポートを検索