福島県
あつしおおんせん・しものゆきょうどうよくじょう
熱塩温泉・下の湯共同浴場
プチ混浴のようなローカルな共同湯
喜多方市からクルマで15分ほどのところにある熱塩温泉。とても小さな温泉街ですが、温泉街を貫く一本の道路沿いにいくつかのホテルや旅館が軒を並べています。共同浴場はその深部の方にあります。小さくとても質素な建物で、いかにも地元の方々の共同浴場という雰囲気が漂っていました。この浴場は地元以外の一般の方も利用はできますが、午前9時から午後4時までに限られていて、他の時間帯は地元や組合の方の専用タイムになります。この浴場は扉を開けるとすぐに脱衣所で、受付や番台などはありません。利用する際にはすぐ隣にある叶屋商店で料金を払ってから向かいます。浴場の扉は1ヶ所しかありませんが、中に入るといきなり脱衣所です。脱衣所の奥に男女別の浴室の入口がありました。つまり脱衣所は男女共有ってことになります。小ぢんまりとした脱衣場で、木造の脱衣棚が並び、キッチンシンクのような洗面台がひとつありました。小さな浴場なのでそれほど混み合うこともないとは思いますが、他に客がいる場合は、一般の女性はちょっと入りづらいかもしれません。浴室の扉を開けると男女を仕切る壁と湯舟がありますが、その壁は手前側の方には無く、男湯も女湯も丸見えになっています。とても大らかな造りになっていました。湯舟は4名ほど入れる大きさのもので、わりと深めになっていました。湯舟のまわりにはほんの少しのスペースがありますが、洗い場というような設備はなく、湯舟から直接湯を汲んで体を流す程度のもののようです。湯は手前側中央にある木箱から筒が延び、そこから熱い湯が注がれています。しかし、その筒の先には木の棒が突っ込まれていて、チョロチョロとしか湯は注がれていません。木の棒を抜くと、勢いよく湯が注がれます。注がれる湯はかなり熱いので、勢いよく注いでいるとアッという間に湯舟の温度は上がっていくので、木の棒でうまく温度調節をしているようです。注がれている湯はほとんど無色透明なのですが、湯舟の湯は微妙に濁っていました。また、湯口の付近は温泉の成分らしきザラザラとした砂のような結晶がこびりついていました。浸かっていると微妙に重たい感触と、体の傷口がしみる感覚がありました。湯を舐めてみるとけっこう塩辛い湯です。塩分が濃いこともあってか、湯舟に浸かっているとすぐに体が温まり、浴後もいつまでもポカポカとした感覚が残っていました。いかにも地元専用っぽい雰囲気がありつつも、一般の方にも開放してくれている点は、とても寛大に感じます。大らかで素朴な雰囲気を壊すことないように、気をつけて利用したいものです。
掲載: 2006/06/10
Data
- 所在地:福島県耶麻郡熱塩加納村
- 入浴 :2006年5月
- 泉質 :含土類食塩泉
- 泉温 :源泉72度
- PH :7.0
- 形態 :共同湯 半混浴(浴槽は別)
- 効能 :疲労恢復、健康増進、体位向上、常習便秘など
- 露天風呂:なし
- 脱衣所:あり(男女混合)
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆
- 気軽度:☆
- 地元度:☆☆☆☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 鄙び度:☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :
- 総合評価:☆☆☆☆
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