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石川県

かたやまづおんせん・そうゆ

片山津温泉・総湯

庶民派ながらも名湯を味わう
片山津温泉は加賀温泉郷のひとつで、柴山潟の西側に位置する大きな温泉街です。温泉の発見は古く、承応2年(1653年)に湖底から高温の湯が湧いているのが発見されたが、利用は出来ずにいたとのことでした。明治になって埋め立てなどの干拓が進み、ようやく源泉にたどり着いて利用されるようになったそうです。かつては大きな高級旅館が建ち並び、華やかな雰囲気が漂う歓楽温泉地でしたが、時代の流れとともに落ち着いた雰囲気の温泉街へと様変わりを続けているようです。総湯は温泉街の中心地にある共同浴場です。共同浴場といっても鉄筋コンクリート製の大きな建物で、地元の方々のみならず観光客などで賑わう人気の公衆浴場です。まさに片山津温泉の中心という感じがしました。広くなった軒下にはベンチがいくつか並んでいて、湯上りにホッと一息つけるようにもなっています。館内に入るとすぐに受付があり正面に自動券売機があります。券売機には普通湯と高等湯の2種類の入浴券がありました。普通湯は1階にある大きな浴場で、高等湯は2階にあるちょっと小ぢんまりとしたものです。地元の方々は普通湯に入るようです。今回は普通湯に入ることにしました。脱衣所はそれなりに広々としています。広いといってもちょっと賑わうと狭く感じるかもしれません。脱衣所のロッカーは鍵がついていますが、貴重品用のロッカーが受付正面にあるので、使い分けて利用しましょう。広い流し台もあり、部屋の片隅にはマッサージチェアもありました。浴室は内湯のみですが、広くてスッキリとしています。外壁側に洗い場が並び、内壁側には大きな湯舟があるだけの超シンプル設計です。湯舟は脱衣所側の一部は浅くなっていて、湯舟の中の手すりを越えると深くなっていました。深い方は80センチほどあるようです。無色透明の湯ですがこれがまたけっこう熱めで、浴室内もやや蒸している感じです。見た目はとても大人しい湯ですが、しっとり感と微妙にツルツル感がある湯でした。角の湯口には飲泉用のコップも用意されています。湯口の箱の奥にはパイプが露出している部分あり、そこから湯を汲んで飲むようです。さっそく飲んでみるとマロヤカなショッパさと同時にけっこうキツい苦さを感じます。お世辞にも美味いとい言えない味です。塩分を含むことと、湯舟の湯の温度も高いこともあって、浸かっているとすぐにのぼせて暑くなってきます。浴後もなかなか汗がひいていかないので、かなり保温効果のある湯のようです。素朴ながらも名湯を気軽に味わえる共同浴場なのでした。
掲載: 2006/07/01
Data
  1. 所在地:石川県加賀市片山津温泉乙
  2. 入浴 :2006年5月
  3. 泉質 :ナトリウム・カルシウム−塩化物泉(中性高張性高温泉)
  4. 泉温 :源泉72.5度
  5. 湧出量:毎分400リットル
  6. 形態 :公衆浴場 男女別
  7. 効能 :胃腸病、神経痛、関節病、慢性皮膚病、リウマチなど
  8. 露天風呂:なし
  9. 開放度:☆
  10. 清潔度:☆☆☆
  11. 気軽度:☆☆☆☆☆
  12. 地元度:☆☆☆
  13. 素朴度:☆☆☆
  14. 景色 :☆
  15. 総合評価:☆☆☆