兵庫県
きのさきおんせん・いちのゆ
城崎温泉・一の湯
ゴツゴツとした洞窟風呂と開運招福の湯
城崎温泉は兵庫県の北東部、円山川の支流沿いに栄える人気の温泉街です。川の両サイドには旅館が建ち並び、古い町並みがそのまま残っていてとても風情のある温泉街です。「一の湯」は温泉街のほぼ中心、大きな橋の前にあります。「一の湯」の名前の由来は、江戸中期に温泉医学の権威が「天下一」と謳ったことからそう呼ばれることになったそうな。建物の前には「海内第一泉」と書かれた石碑もありました。建物は共同浴場というわりにはとても大きく、黄色い塗り壁が目立っていました。とても綺麗な建物で他の温泉街の外湯とはちょっと違った感じです。桃山風建築様式というそうで、最近リニューアルされましたがデザインは大正時代の頃の復刻なのだそうです。とても大きな施設なのでやはり銭湯や共同浴場というよりは日帰り温泉施設といった印象を受けました。館内に入ると右手に受付があり左手手前側は下駄箱、そして左手奥側が浴場入口になっていました。脱衣所は広く簡易鍵付きの木造ロッカーが並んでいます。洗面台は４つありますが、ドライヤーは有料です。浴室は大きな内湯と外に洞窟風呂があります。洗い場は浴室内を取り囲むようにあり、数も多めです。外側は大きなガラス窓になっていますが、外光は射しこむものの目の前は崖の岩肌になっていて景色は見えません。わざと岩肌を強調して洞窟的なイメージを演出しているようです。湯舟は変形の横に広いもので、深さが腰下ぐらいあるわりと深めのタイプです。無色透明の湯が湯舟から豪快に溢れていますが、消毒臭も強く半循環式のようです。洞窟風呂はすぐ脇の扉から出られます。高さは４メートルほど、奥行きが４〜５メートルといったぐらいの半洞窟です。岩が剥き出しになっていますが、ちゃんと整備されているので崩れる心配は無さそうです。ここも湯舟からけっこうな量が溢れ出ていましたが、消毒臭もすることから半循環式のようです。衛生的に消毒することは仕方のないことと思いますが、消毒臭が強すぎるのはイメージダウンに繋がるため、とても残念なことに思いました。城崎温泉は全体的に高級感が強く、外湯も高めの料金設定になっています。設備もなく小さくても、また古くて汚くても、掛け流しの新鮮な湯を楽しめる素朴な施設が欲しいと感じました。
掲載: 2006/08/16
Data
- 所在地:兵庫県豊岡市城崎町
- 源泉名:No.７、１８、２５、２６、２７、２８号泉源からの温泉を混合
- 入浴 :２００４年１１月
- 泉質 :ナトリウム・カルシウム−塩化物高温泉
- 泉温 :源泉62.1度
- ＰＨ :７．３０
- 蒸発残留物:4.689g/kg
- ラドン含有量:5.1マッヘ
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・痔疾など
- 露天風呂:あり（半洞窟）
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 異色度:☆☆
- 人気度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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