北海道
まつばらおんせん・まつばらおんせんりょかん
松原温泉・松原温泉旅館
コーヒーのような濃厚な温泉で身も心も安らかに
松原温泉は国道337号線を千歳の市街地から長沼町に向かう途中にある小さな温泉施設です。嶮淵川に架かる橋を渡ってすぐの脇道に入りますが、未舗装の悪路になっています。するとすぐに鉄筋の小ぢんまりとした建物が見えてきました。ここは温泉旅館として営業しているようですが、気軽に立ち寄れる日帰り温泉としてもとても人気があるとのことです。玄関を入ると小さな病院というか診療所のようなちょっと寒々とした雰囲気があります。訪れたのは日曜日だというのにとても閑散としていて、営業しているのかとても不安になりましたが、玄関には他にも靴がいくつかあり先客がいることがわかりました。ここで靴を脱いでスリッパに履き替えてあがると正面に受付があります。受付で料金を払うと、その廊下の先に男女別の浴場があります。脱衣場に入るとこれがまたけっこう小さな脱衣場で少々狭苦しく感じます。脱衣所内にはカゴが床に置いてありますが、その他に木製のロッカーもありました。貴重品などは受付で預かってくれるので、脱衣所には持ち込まないようにしましょう。浴室に入ると手前に小さな浴槽と奥に中くらいの浴槽があります。洗い場はシャワー付きのものが5つほど並んでいて、固形石鹸も用意されていました。浴室は湯舟が2つもあるものの、やや狭い感じです。そしてその浴室は奥の湯舟のところで男女を半透明の板で区切っています。とても簡易的に仕切られている印象を受けますが、やはり元々は男女混浴だったものをあとから改装して区切ったのだそうです。簡易的な壁なので、下にはちょっぴり隙間もあったりして、とても大らかな雰囲気がありました。2つある湯舟は手前側の小さい方は食塩泉で、奥のは重曹泉になっています。なんとこの旅館には2種類の泉質の温泉が湧いているのだそうです。食塩泉の湯舟では透明度が40センチほどで、重曹泉の湯舟はそれよりかなり濃くなっていて5センチほどしか透明度がありません。コーヒーのような真っ黒い温泉で、千歳にこんな個性的な温泉があったとはびっくりです。食塩泉の方はとてもさっぱりとした浴感ですが、重曹泉はツルツルヌルヌルとした滑らかな浴感です。美肌効果もあるようで、肌もツルツルになるそうです。それから浴室内には源泉の蛇口が泉質毎に2本あり、飲泉できるようにもなっていました。食塩泉は文字通りとても塩辛く、また鉄分のような臭いもありました。重曹泉は少し苦味を感じます。とても小さな温泉施設なので、知る人ぞ知る秘湯なのかと思いましたが、わりと人気があるようで狭い浴室ながらも入れ代わり立ち代わり入浴客が訪れていました。浴後は休憩室もあります。有料になりますが個室もあるのでゆっくりとしたい方にもいいでしょう。空港からも比較的近いので、北海道の旅の途中に立ち寄ってみるのもいいでしょう。
掲載: 2006/09/02
Data
- 所在地:北海道千歳市泉郷
- 源泉名:(重曹泉)3号井
(食塩泉)1号井 - 入浴 :2004年11月
- 泉質 :(重曹泉)緩和低張微温泉
(食塩泉)緩和高張微温泉 - 泉温 :(重曹泉)源泉25.4度
(食塩泉)源泉27.5度 - 湧出量:(重曹泉)毎分104リットル
(食塩泉)毎分19リットル - 掘削深度:(重曹泉)33メートル
(食塩泉)110メートル - 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :リウマチ性疾患、創傷および火傷、皮膚掻痒症および角化症など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆
- 鄙び度:☆
- 秘湯度:☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆
- 総合評価:☆☆☆
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