京都府
やさかあしぎぬおんせん
弥栄あしぎぬ温泉
エレベータであがる空中廊下からの眺めも抜群
弥栄あしぎぬ温泉は、丹後半島の内側、弥栄町にある日帰り温泉施設です。大きな細い長い塔とそれにかかる渡り廊下が近代的で異色を放ちとても目立っていました。「あしぎぬ」とは昔の絹織物で、「丹後ちりめん」の遠い先祖と言われているものです。奈良の正倉院に納められているものの中に当地より贈られた「あしぎぬ」があるそうで、昔から弥栄周辺では織物が盛んだったことが伺えます。館内に入るとまずは受付があります。料金とシューズロッカーの鍵を渡して脱衣所のロッカーの鍵を受け取ります。1階には売店と休憩所、そして食事処などがあり、浴場はエレベータで上にあがります。エレベータに乗るとわかりますが聳え(そびえ)立つ細長い大きな塔はエレベータだったのです。そしてエレベータを降りると長い渡り廊下があります。その渡り廊下は展望台のようになっていて、周囲を見下ろす景色がダイナミックです。ずいぶんと凝った演出ですね。浴場は「卑弥呼の湯」と「国王の湯」の2種類があり、男女日替わりで交替するようです。今回は国王の湯に入ることになりました。脱衣所は木製のロッカーが並びます。落ち着いた感じの部屋でとても清潔感がありました。浴場は入口脇に高温サウナがあり、右手は掛かり湯と洗い場が並びます。左手側は水風呂と大浴槽がありました。掛かり湯は小さな円形の湯舟ですが大人がひとり入ってちょうどいい感じです。迷惑になりますから間違っても掛かり湯に入らないようにしましょう。洗い場にはボディソープとリンスインシャンプーが用意されています。湯舟はけっこう大きくてゆったりとしています。無色透明の湯で微妙にツルッとするアルカリ性の湯でした。湯舟に浸かりながら天井を見上げると、木目の鮮やかなドーム天井で、なかなか見ごたえがあります。それからここの目玉は何といっても豪快な露天風呂です。外に出ると大きな湯舟が2つありました。どちらも岩風呂ですが、奥側の湯舟は深さが10センチほどの非常に浅いタイプのものです。でもこれが横になっているとついついウトウトしてしまって気持ちいいんですよね。夜間だったので夜空を見上げたらちょうど満月で、ウサギさんが餅をついていました。そしてこの湯舟の下段にも湯舟があります。石の階段を下りて行くと上から流れる湯が打たせ湯になって下の湯舟に注がれます。どの湯舟もゴツゴツとした石の触感が重厚でいい気持ちです。露天エリアにはベンチや休憩所もあるので、涼みながら寛ぐこともできました。妙な演出といい、凝ったシチュエーションといい、なかなかいい雰囲気だったので、とても気に入りました。
掲載: 2006/10/07
Data
- 所在地:京都府京丹後市弥栄町字木橋
- 入浴 :2004年12月
- 泉質 :ナトリウム・カルシウム・硫酸塩泉(低張性アルカリ性高温泉)
- 泉温 :源泉50.4度
- 湧出量:毎分212リットル
- PH : 8.59
- 蒸発残留物:1944mg/kg
- ラドン含有量:8.00x10-10 キュリー/kg
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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