山口県
おおかわちおんせん・ひらたりょかん
大河内温泉・平田旅館
常連客の笑い声が響き渡る旅館併設の共同湯
大河内温泉は、山口県の西部、豊浦町の内陸部にある小さな温泉地です。響灘に面した国道191号線から県道に入ってしばらくすると、大河内の集落が見えてきます。大河内温泉の歴史は古く、享保年間(1716-1736)に、鶴が湧き出る湯で傷を癒していたのを村人が発見したのが始まりなのだそうです。実に300年ほどの歴史がある老舗温泉です。平田旅館はその温泉街の中にある一軒の旅館です。しかし、旅館の浴舎は別棟になっていて公衆浴場としても開放されています。旅館へは細い路地に入っていき、その玄関の正面に浴場があります。男女別の浴場入口前に自動券売機があり、中に入ると番台があるので旅館のお風呂という雰囲気はなくまさに銭湯そのものです。脱衣所には棚にカゴが並んだものと、ロッカーとがあります。男女の仕切り壁側は大きな鏡になっていました。設備に古びた様子もなくちっとも古くはないのですが、昔ながらの銭湯のスタイルといった印象を受けました。浴場は内湯のみで、石タイル張りの清潔的な室内です。手前右側に洗い場が4つあり、左側手前にはサウナと水風呂そして奥には湯舟があります。サウナは電話ボックスを大きくしたような感じで、透明な板で囲われたブース状のものです。中は狭く、大人が2人入ったら窮屈に感じるほどの大きさでした。これはラドンを体内に吸入しやすくさせるためのスチームサウナになっていました。水風呂はこれも小さめのものですが、中の水はかなりぬる目になっていました。蛇口をひねってもそこから出るのはぬるい水なので、こういう仕様なのかもしれません。湯舟は段になっていて、腰掛け用の段と通常入浴の段、そして奥には深さが股の上ぐらいまである少し深くなったものでした。湯は無色透明で無味無臭ですが、少しツルツル感があるアルカリ性の湯です。肌がしっとりツルツルになることから美人湯としても人気があるそうです。洗い場側の奥にはディスコのお立ち台のようなスペースがあります。わりと大きなスペースなのですが、これは何のためにあるのでしょうか?寝そべってみるのにちょうど良さそうですが、ちょっと違和感がありました。ちなみに温泉を持ち帰ることも出来るようで、常連らしき客たちはポリタンクに汲んで持ち帰っていました。
掲載: 2006/10/29
Data
- 所在地:山口県下関市豊浦町大字宇賀
- 源泉名:山本2号泉
- 入浴 :2005年1月
- 泉質 :アルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性低温泉)
- 泉温 :源泉31.5度
- 湧出量:毎分98リットル
- PH :9.6
- 蒸発残留物:0.17g/kg
- ラドン含有量:0.84M.E.
- 形態 :旅館併設の公衆浴場 男女別
- 効能 :神経痛、リューマチ、パーキンソン病、膠原病、不眠症など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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