福岡県
てんねんおんせん「ひみこのゆ」
天然温泉「卑弥呼の湯」
溶けてしまいそうなほどツルツルスベスベの美肌湯
天然温泉「卑弥呼の湯」は、甘木市に平成16年6月20日にオープンした温泉施設です。新しく綺麗なだけでなく、豊富なお湯とその質も評判とのことです。健康福祉館という地域の福祉施設としての要素が強いため、温泉浴場の他、トレーニングルームやケアプール、デイサービスなどの施設も加わった大型施設です。建物は平屋建てですが木造の大きな建物です。街中にある新しい施設ながらも和風なイメージが、温泉情緒を醸し出していました。大きな建物の奥の浴舎部分には、突き出た屋根から湯けむりが豪快に出ていて、なかなかいい雰囲気です。館内に入るとプーンと漂う木の香りに包まれます。床、壁、天井とすべてが木造で、木目の鮮やかさがぬくもりを感じさせてくれます。受付を済ませて奥へと進むと大きな広間があります。巨大なプロジェクターで正面のスクリーンに、大きくテレビ番組を映していました。ここでは軽食も味わえるので浴後もゆっくりとすることができます。さらに奥へと廊下を進むと大きな暖簾のかかった浴室入口です。脱衣所は手前側にカゴの棚があり、奥は木製の鍵付きロッカーが並んでいます。洗面台も綺麗で冷水機もありました。浴室に入るとまず目に付くのが正面の湯舟と高い天井です。床や湯舟は黒い御影石でつくられていて、壁や天井は木造です。湯治場を思わせるような憎い演出ですね。浴室入口脇には掛かり湯があり、右手にはボディソープ、リンスインシャンプー、石鹸の備え付けられている洗い場が並んでいました。湯舟は浴室の中央に大きなものがあり、また奥にもあります。それから打たせ湯もありました。体を洗ってさっそく湯舟に浸かると、たちまちヌルッとした浴感が体を包み込みます。あれっ、まだ石鹸が落ちてなかったかな?と思うほど強烈なヌルヌル感です。単純温泉ということですが、ペーハーが9.9もあるアルカリ性の湯だそうです。この滑りが石鹸のものでないとすると、体の表面が溶けてしまってこのまま入り続けていると消えて無くなってしまうのではないかと不安になるほどの感触です。そしてまた、同時に驚かされるのが体中にまとわりつく細かな気泡です。浸かっているとみるみるうちに全身が泡だらけになっていきます。なるほど評判になるのがうなずける泉質です。湯はほとんど無色透明ですが、微妙に白濁しているような気もします。単に気泡が漂っているだけかもしれません。温泉の分析表が見当たらないのですが、ほんのわずかに硫化水素の臭いがあるような気もします。浴室内も木の香りが充満しているので温泉の臭いはいまいちよくわかりませんでした。また湯の表面には湯垢のような細かな気泡が漂っていますが、壁に「浮いているのは湯の華です」と書かれていました。噂によると循環なしの掛け流しということですが、湯舟のつくりはどうみても循環系のつくりです。飲泉も出来ないと書かれているのも気になります。しかし消毒臭のようなものは感じず湯の感じも極上なので、拡張性を高めるための設備かもしれませんね。さすがに人気が高いので常に混雑しているようですが、設備は新しくて清潔的だし、お湯は抜群とあってとても気に入ったのでした。
掲載: 2006/11/11
Data
- 所在地:福岡県甘木市甘木
- 入浴 :2005年1月
- 泉質 :アルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性高温泉)
- 泉温 :源泉49.3度
- PH :9.9
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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