岐阜県
あけよおんせん・かんげつそう
あけ世温泉・観月荘
化石の壁に囲まれた異様な空間
あけ世温泉「観月荘」は、中央自動車道、瑞浪インターチェンジよりクルマで5分ほどのところにある宿泊施設です。この地域は陶器と化石が有名で、それを活かした一風変わった浴場が自慢の宿です。案内板に従って進んでいくとやがて森の中に大きなウォータースライダーが見えてきます。ウォータースライダーはマンモスプールという施設の一部で、シーズン以外は閉鎖されていますが、夏場はプール客でとても賑わいそうです。建物はプールの目の前にあります。鉄筋の旅館ですが、敷地の奥の方には茅葺屋根を模した風情ある建物が見えました。こちらは別館になっているようで、食事処になっているようです。浴場は本館のフロント裏手右奥にあります。浴室は、男湯が「化石風呂」、女湯が「志野の湯」と名付けられていました。どんなものかとはやる気持ちを抑えて中に入ります。脱衣所はやや小ぢんまりとした雰囲気はありますが、金属製のロッカーがあったり、洗面台があるなど、特に変わったところはありません。ただ壁には化石の絵と説明の書いてあるパネルがありました。浴室に入ると手前側両脇に洗い場があり、奥に湯舟があるいたってシンプルな設計の内湯がありますが、ちょっと雰囲気が異様です。壁がやけに凸凹していて重圧感があるのです。よくよく見てみると、それらはすべて化石をモチーフにした壁岩だったのです。岩には葉っぱや貝殻の跡がくっきり残っていて、なるほど化石マニアにはたまらない空間になっているようです。ただ、あまり化石に興味が無い人にとっては狭苦しく陰湿な空間に感じるかもしれません。一応、窓もあるのですが、外の景色などは見えないので、洞窟のような印象を受けました。壁の化石に感心しながら入っていましたが、よくよく見てみるとどれもこれもはっきりとした貝殻や葉っぱばかりで、割れているものや、形の悪いものもなく、あまりにも不自然です。これは本物の化石ではなくモチーフにした作り物ですね。でも、雰囲気が出ていてなかなか凝った感じです。お湯は放射能泉だそうで、無色透明で特に変わった特徴は見受けられません。循環されているようで、湯舟からは湯が溢れる気配もありませんでした。温泉情緒などはありませんが、変わった雰囲気を楽しむことができる浴場でした。
掲載: 2007/02/03
Data
- 所在地:岐阜県瑞浪市明世町月吉
- 源泉名:明世温泉2号泉
- 入浴 :2005年7月
- 泉質 :単純弱放射能冷鉱泉(弱アルカリ性低張性冷鉱泉)
- 泉温 :源泉16.9度
- 湧出量:毎分8リットル
- PH :7.5
- ラドン含有量:10.70マッヘ/Kg
- 形態 :鉱泉旅館 男女別
- 効能 :痛風、慢性胆嚢炎、胆石症、慢性皮膚病、慢性婦人病など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆
- 総合評価:☆☆
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