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兵庫県

きのさきおんせん・まんだらゆ

城崎温泉・まんだら湯

唐破風の霊験あらたかな建物と季節感のある露天風呂
城崎温泉は近畿地方を代表する観光温泉地のひとつです。兵庫県の北側、日本海に近い場所に位置し、舒明天皇の時代(七世紀頃)には知られていたという、古くから栄えている歴史のある温泉地です。温泉街は、円山川の支流である大谿川が貫き、その両岸に旅館や土産物屋などが建ち並んでいます。川沿いには柳の木が並び、風情もあって、観光客にも人気のスポットになっています。「まんだら湯」は、温泉街に点在する外湯のひとつで、大谿川に架かるまんだら橋を渡ったところにあります。まんだら湯の歴史は古く、養老元年(717年)にこの地を訪れていた道智上人が、八曼陀羅(はちまんだら)を唱えて難病の人々を救おうとしたところ、満願の日に温泉が湧き出したという伝説が残っています。そして「曼荼羅湯」と名付けて今日まで大切に守られてきたものだそうです。現在のまんだら湯は、平成13年3月にリニューアルしたもので、かなり新しくて綺麗です。新しいからと言っても近代的な感じでもなく、青い屋根のお寺のような建物で、鉄筋コンクリート製ですが、唐破風造りの玄関が重厚でとても立派でした。ここは、他の外湯に比べやや小規模な気がしますが、それだけ素朴な感じがあって風情を感じます。時間帯によっては観光客でごった返す恐れもあるので、タイミングを見計らって訪れてみましょう。館内に入るとすぐ正面に男女の浴場入口があり、右側がベンチなどのある休憩エリアになっていました。浴室は内湯と露天風呂がありますが、やはり少々小さめです。混雑しなければそれほど問題ではありません。内湯は内壁側に洗い場が並び、浴室の中ほどに角の丸くなった長方形の湯舟があります。湯舟は黒い御影石のどっしりとした少し深めのもので、どっぷりと浸かることができます。脇の湯口は、ちょっと変わった形をしています。円形の大きな灰皿のような受け皿の中央に、蓮の花(つぼみ?)のような形の石があり、そのてっぺんから湯が注がれていました。その受け皿部分は湯を汲み出すのにちょうどいい感じで、これは掛け湯も兼ねているのかもしれません。湯は無色透明の弱食塩泉で、わりとサラッとしています。湯舟の湯は循環されていると思うので、飲用はできないようですが、少し舐めてみると若干塩味のする湯でした。露天風呂は裏山にベランダ状に突き出した板張りのものです。直径が1.3メートルほどの檜の樽風呂で、大人が3名入ればいっぱいぐらいの小ぢんまりとしたものです。露天風呂の前には小さな滝が流れていて、とても風流な感じです。覗いてみると池の脇にポンプがあるので、どうやら人工の滝のようでした。しかしながら、滝の水しぶきの音と、爽やかな外気とで、とても気持ち良く楽しむことができました。
掲載: 2007/02/24
Data
  1. 所在地:兵庫県豊岡市城崎町湯島
  2. 入浴 :2005年9月
  3. 泉質 :ナトリウム・カルシウム-塩化物・高温泉
  4. 形態 :公衆浴場 男女別
  5. 効能 :神経痛・筋肉痛・うちみ・慢性・消化器病・痔病など
  6. 露天風呂:あり
  7. 開放度:☆☆☆
  8. 清潔度:☆☆☆☆
  9. 気軽度:☆☆☆☆☆
  10. 異色度:☆☆
  11. 人気度:☆☆☆☆
  12. 景色 :☆☆
  13. 総合評価:☆☆☆