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岐阜県

げろおんせん・げろはつおんせんはくぶつかん「あしゆ」

下呂温泉・下呂発温泉博物館「足湯」

温泉をテーマにした博物館にある足湯施設
下呂温泉は岐阜県を代表する歴史ある一大温泉地です。兵庫の有馬、群馬の草津と並び、日本の三名泉のひとつとして広く知られています。鎌倉時代の中期、傷ついた一羽の白鷺が湧き出る泉で傷を癒し、村人が発見したという伝説が残っていて、現在でも白鷺は下呂温泉のシンボルとなっています。温泉街は旅館やホテル、土産物屋や飲食店など、歓楽街的な要素も含む大きなもので、観光客にも人気の温泉地となっています。下呂発温泉博物館は、その温泉街の一角にある、温泉をテーマにした博物館です。温泉の博物館は全国的にも珍しいもので、温泉ファンならずとも興味をそそられるものです。鷺の足湯の道路を挟んだ反対側にあり、太い黒塗りの木の門がドンと構えているので、大通りに面しているわけではありませんが、けっこう目立っていました。門をくぐってゆるいスロープを上って行くと博物館の受付があります。この博物館は下呂温泉のことだけでなく、全国の温泉紹介から古い温泉に関する資料やグッズ、温泉の仕組みや成分の解説など、温泉を科学的分野と文化的分野から紹介するユニークな博物館です。平成16年4月にオープンしたばかりとあって、施設はまだ真新しさが残っていてとても綺麗でした。中でも体験コーナーではサンプルの温泉水の塩分を塩分計で測定したり、リトマス試験紙を使用したペーハーの測定など科学的な実験ができます。しかしながら、温泉の湧き出すしくみや温泉の発見伝説、古い温泉番付表など文化的な資料はパネルによって紹介されていて、それなりに興味をそそる内容なのですが、フロアは小さくとても小ぢんまりとした施設なので、資料の数や展示の偏りなども見受けられ、やや物足りなさがあることは否めません。全国の温泉をテーマにするならもうちょっと資料を増やさないと、中途半端すぎて学術的には価値がなくなってしまうと思います。テーマを下呂温泉にしぼって資料を集め、現在ある資料は参考資料ということにするなら、とても意味のある資料館(博物館)になると思いました。入館料を徴収するならするなら、もっと価値のあるものにしてもらいたいと願います。それでも、体験コーナーがあるので、観光ついでに立ち寄る程度なら温泉好きでもそうでなくても老若男女楽しめる施設です。そして最後には足湯がまっています。ベランダ状になったところに細長い湯舟があり、入館者なら誰でも利用することができます。湯舟は細長いものを縦に2つに区切ってあり、その中央に手摺がついています。建物側には木のベンチになっていてゆっくりと足湯を楽しむことができます。湯は無色透明ですが、微妙にツルツル感がある柔らかい感触の湯です。湯舟の底には3〜10センチほどの小石が敷いてあり、足の裏も刺激してくれるので歩行浴もできます。建物側の湯舟はお湯になっているのですが、外側は水になっていました。これは歩行浴で、温浴と冷浴を繰り返すことで、体をリフレッシュする効果があるそうです。なるほど2〜3周ほど温冷歩行を繰り返すと、すっきりとした気分になり足が軽くなった気がしてきました。下呂温泉街にはいくつかの足湯がありますが、ここだけは入館料を払わなければ利用ができないため、混雑することなくゆっくりと利用することができました。
掲載: 2007/02/25
Data
  1. 所在地:岐阜県下呂市湯之島
  2. 源泉名:下呂温泉(送湯ポンプ所)
  3. 入浴 :2005年9月
  4. 泉質 :アルカリ性単純温泉
  5. 泉温 :源泉55度
  6. PH :8.90
  7. 成分総計:373.0mg/kg
  8. 形態 :足湯 混浴
  9. 効能 :神経痛、筋肉痛、うちみ、くじき、冷え症、健康増進など
  10. 脱衣所:なし
  11. 開放度:☆☆☆
  12. 清潔度:☆☆☆
  13. 気軽度:☆☆☆
  14. 異色度:☆☆☆
  15. 景色 :☆☆
  16. 総合評価:☆☆