島根県
みまたおんせん・かめやりょかん
美又温泉・かめや旅館
化粧水になるほど滑らかな美人湯
美又温泉は浜田道の旭インターから車で15分ほど、静かな山の中にある小さな温泉地です。家古屋川と迫原川との合流地付近に旅館が数件建ち並び、歓楽街的な要素はまったくなく、静養向きの素朴な温泉街となっていました。開湯は元治元年(1864)と歴史も古く、美肌に効果があると昔から評判の温泉地です。かめや旅館は美又温泉旅館街に建つ和風旅館です。わりと大きな旅館で、小規模な旅館が建ち並ぶ中、川端に建つ鉄筋の宿はとても目立つ存在になっていました。この旅館は宿泊の他にも日帰りの入浴も積極的に受け付けているようです。浴室は1階と2階にそれぞれひとつずつあります。1階は「いなだ姫」と名付けられた女湯で、2階は「すさの男」と名付けられた男湯になっていました。脱衣所にはヘアトニックやスキンミルクなどアメニティグッズも充実した洗面台と、大きな二段の脱衣棚があります。また、貴重品ボックスが隅の方にありました。浴室は内湯のみで露天風呂はありません。浴室に入るとすぐ脇に打たせ湯がありました。正面右側にはボディソープ、リンスインシャンプーの用意された洗い場があり、左側が大きな湯舟になっています。浴室の床は温泉成分によりとても滑りやすくなっているので注意が必要です。迂闊(うかつ)にも油断していたら、ツルッと足元が滑って一瞬ヒヤッとしました。湯舟の湯は無色透明で見たところ何の変哲もない湯ですが、肌に触れるとツルツルする美人湯です。何でも美又温泉の湯は化粧品の材料にも使われていて、商品化されているそうです。湯舟は手前側に大きな手摺があり、気泡浴もついています。それほど広い浴室ではなく、タイル張りのオーソドックスなタイプなので、あまり温泉情緒のようなものはありません。湯舟の奥の方の壁には小さな湯口がありました。自動券売機の釣銭の出口のような湯口で、中には小石が敷き詰められています。ちょっと変わった感じのものですね。湯舟からは湯が少しずつ溢れ出しているようなので、半掛け流しの状態かもしれません。それから手前の打たせ湯は横の蛇口をひねると上部から落ちてくるタイプです。旅の疲れや肩こりに打たせ湯はとても気持ちがいいものです。ちなみに、浴室の窓のすぐ下は川になっています。乗り出さないと景色を見ることはできませんが、乗り出すと対岸から丸見えなので注意しましょう。
掲載: 2007/03/04
Data
- 所在地:島根県浜田市金城町追原
- 源泉名:美又温泉第4次泉源、美又温泉2号泉
- 入浴 :2005年9月
- 泉質 :アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性温泉)
- 泉温 :源泉45.4度
- PH :9.8
- 蒸発残留物:0.23g/kg
- ラドン含有量:0.37 M・E/kg
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :リウマチ性疾患、運動器障害、神経麻痺、神経症、病後回復期など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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