島根県
たきいちじくおんせん
多伎いちじく温泉
町の名産品を活用したイチジク薬湯が人気
多伎いちじく温泉は、出雲市多伎町にある日帰り温泉施設です。多伎町といえばイチジクというほどイチジクの名産地となっている場所で、そんなことからネーミングされたようです。この温泉施設は平成7年(1995)にオープンした、比較的新しい温泉施設です。田園風景の広がる街の外れにあり、まわりは何もなく、とても寂しい場所にポツンとある感じです。わりと大きな施設で駐車場も広いのでアクセスはとても楽です。入浴施設の他にも特産品の売店や、レストランなども併設されています。レストランは入浴前や湯上りだけでなく、レストランだけの利用もできるように外側にも入口がありました。館内に入ると入浴券を購入して受付をします。正面はロビーになっていて右側は休憩室とレストラン、左側が男女別の浴場になっていました。脱衣所は鍵付きのロッカーが並びますが、貴重品用ロッカーはこれとは別に浴室の前にあります。脱衣所の奥は洗面台とちょっとした休憩エリアがありました。浴室は内湯と露天風呂があります。石タイルのオーソドックスな浴室で、内壁側に洗い場が並んでいます。湯舟は主浴槽と円形の小さなものがありました。小さい方は薬湯になっています。これはイチジクの葉と花を利用したものだそうです。地のものを活かしたいいアイデアですね。湯はほとんど無色透明ですが、極々微妙に色があるようなないようなって感じです。さらっとした湯ですが、舐めるとけっこうショッパイ湯でした。海が近いから海水が関係しているのかわかりませんが、脱衣所の説明によると500年前の室町時代以前に降った雨が地面に浸透し、地下マグマの火山活動で暖められたものなのだそうです。ミネラル分が豊富で、バランスのとれた良泉なのだそうです。外の露天エリアは砂利や岩、庭木が配された庭園のような庭になっていて、その奥に東屋風の屋根のついた岩風呂がありました。岩風呂は湯舟の中に沈んでいる岩の穴から湯が勢いよく注がれています。大地の恵みを演出しているものでしょうか。内湯、露天ともに循環利用されているので、湯舟からは溢れ出てはいません。塩分を多く含んでいるので、体が良くあたたまります。源泉温度は52度と高温のため、夏場はミネラル豊富な地下水を加水して温度を調節しているとのことでした。湯は循環濾過や、薬剤消毒が施されてはいるものの、しっかりと個性を主張した湯で、施設の雰囲気も良く、じっくりと楽しむことができました。ちなみに、その後、平成18年(2006)に新源泉が加わりリニューアルしているそうです。
掲載: 2007/03/10
Data
- 所在地:島根県出雲市多伎町久村
- 入浴 :2005年9月
- 泉質 :ナトリュウム・カルシュウム−塩化物・硫酸塩泉
(弱アルカリ性・高張性・高温泉) - 泉温 :源泉56.2度
- 湧出量:毎分90リットル
- 掘削深度:1,300メートル
- 成分総計:10.83g/kg
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、虚弱児童など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
温泉レポートを検索